第十七話 死の島その六
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官としてはあまり褒められた表現ではないがそれでもだった。本部長はあえてこの表現を使ったのである。
「何か得体の知れないな」
「そんな奴ですね」
「ああ、見つけても捕まえられるか射殺できるか」
そうできるかどうかさえだ。本部長は自信がなかった。
「見つけること自体が無理かもな」
「これだけ証拠がないとなると」
「だが。それでもだ」
警官としてだ。そのプライド故だった。本部長は言った。
「こいつは絶対に捕まえないとな」
「何とか証拠を見つけましょう」
「確実に言えることは絶対にまともな奴じゃない」
本当にだ。わかることはこれだけだった。
「有り得ないレベルのキチガイということだけだな」
「狂人、ですか」
「ああ、それだな」
こうした話をしてだった。本部長は囁きからあらためて顔を捜査本部に集っている警官達に向けてだ。そのうえでこう言ったのだった。
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