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神々の塔
第五話 一体ずつその一

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                第五話  一体ずつ
 芥川は仲間達に話した。
「一体ずつ、そして最初はな」
「どの神様を攻めるんや」
「朱雀や」
 赤い鳥の姿、鳳凰のそれに酷似したその神を見つつメルヴィルに答えた。
「あの神様を攻めるで」
「朱雀か」
「ああ、あの神様は回復系の術が強いからな」
 だからだというのだ。
「そやからな」
「回復されると戦が長引くからやな」
「長引くとそれだけこっちが傷受けてや」
「不利になるな」
「僕等の戦はここで終わりやない」
 芥川はこのことも話した。
「最初で躓く訳にはいかん」
「最初で躓くと厄介やしな」
 羅がここで応えた。
「それでやな」
「そや、ここはな」
「是非やな」
「幸先よく勝ちたくもあるやろ」
「ああ」 
 芥川にだ、羅はその通りだと答えた。
「ほんまに」
「それでやな」
「まずはな」
「朱雀を攻めてか」
「戦うで、しかしや」
 ここでだ、芥川は。
 朱雀だけでなく青龍と白虎それに玄武という他の三柱の神々を見た。彼等のことも忘れてはいないのだ。
「他の三神が問題や」
「足止めするな」
 施が言ってきた。
「そうするな」
「相手は四柱や」
 神々がというのだ。
「まさに四霊獣や」
「一柱を攻めてもな」
「まだ三柱おる」
「その三柱を足止めするんやな」
「ああ、綾乃ちゃんと中里とな」
 芥川は冷静な声で述べた。
「シェリルちゃんに頼みたい」
「何でその顔触れや」
 トウェインが三人を足止めに選んだ理由を尋ねた。
「訳はあるか」
「綾乃ちゃんから話すな」
「ああ、その訳を」
「綾乃ちゃんの神具の一つ八岐大蛇やとや」
 この神具を用いると、というのだ。
「例え神でも一対一でも充分や」
「やっていけるか」
「本来の力を出した神でもな」 
 それでもというのだ。
「勝てんまでもな」
「負けんか」
「そやからな」
「綾乃ちゃんは足止めや」
「それをしてもらう、そしてシェリルちゃんはな」
 今度は彼女のことを話した。
「龍を一度によおさん使役出来る」
「その龍が力やな」
「連中がおったらな」
 シェリルが従える龍達がというのだ。
「やっぱりな」
「戦力としてやな」
「相当でな」
「神にも対することが出来るか」
「充分にな、そして中里は枢軸との戦を見てや」
 先の戦をというのだ。
「相当にや」
「強かったからか」
「ああ、それでな」
 その為にというのだ。
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