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展覧会の絵
第十六話 最後の審判その十一
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憎むよ」
「そうなんだ」
「間違っているだろうね。この感情は」
「いや、どうかなそれって」
 和典は十字のその素顔、冷徹な裁きの代行人の素顔を知らない。そして知らないということはこの場合幸いなことだった。それはあまりにも恐ろしい素顔だからこそ。
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