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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
146話:奇跡は望まず掴むもの
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角を持ち、更にはビーストキマイラ宜しく肩や胸に隼、バッファローの頭部を持つ巨獣へと姿を変えた。
この姿こそキャロルの切り札。その名も『碧の融合獅子機』。ハンスの魔力を受け取り、決死の覚悟で錬成した力であった。
その獅子機の中で、キャロルは形を変えたダウルダブラを纏い颯人達を見据えた。
――全てを無に帰す。何だかどうでもよくなってきたが、そうでもしなければ臍の下の疼きが納まらんッ!!――
再び曇天に覆われた空から、稲妻が降り注ぎ獅子機の角に直撃する。その雷で火が付いたかのように、動き出した獅子機が唸りを上げる。
「仕掛けてくるぞッ! 透も早くッ!?」
このままではマズイとクリスが警告し、装者達は散開。透もまた、ハンスが巻き込まれないようにと彼を抱えたままその場を退避した。
直後、獅子機の口から紅蓮の炎が吐き出され、同時に幾つもある目からレーザーが発射された。狙いを特に定めていないのか、放たれた攻撃はどれも装者や魔法使いを襲う事は無かったがその代わり射線上にあった街は完膚なきまでに破壊された。
「あの威力……何処まで!?」
「だったらやられる前にッ!」
「やるだけデスッ!」
「お、おいっ!?」
クリスの制止も聞かずに先走った調と切歌が獅子機へと攻撃を仕掛けるが、獅子機の装甲は2人の攻撃で傷一つ吐く事無く逆に首を軽く振っただけで2人を振り払ってしまった。
「「うわぁぁぁぁぁっ!?」」
「調っ!? 切歌っ!?」
〈バインド、プリーズ〉
吹き飛ばされた2人をフォローすべく、ガルドが魔法の鎖で2人を受け止める。
その横ではマリアが今し方の攻防で獅子機の性能を推し量っていた。
「あの鉄壁は金城……散発を繰り返すだけでは、突破できないッ!?」
「ならばッ! アームドギアにエクスドライブの全能力を集束し、鎧通すまでッ!」
堅牢な獅子機を打ち破るには、現状それ以外に方法は無いだろう。だがそれには一つリスクがある。その攻撃を放つ瞬間、装者達はどうしようもなく無防備にならざるを得ないという事だ。
その弱点を補う為には、誰かが壁となって守りにつかなければならない。
「そう言う事なら俺達に任せな。壁役は俺達が適任だ」
「あぁ。マリア達は、渾身の一撃を叩き込む事だけに集中しろ」
颯人とガルドが前に出る。ガルドは魔法の行使に優れたケイオスタイルへと姿を変え、キャロルの攻撃を受け止める体勢を整えていた。
その間に装者達は一か所に集まり、キャロルはそこに向けて攻撃を放った。
一点に集中させて放たれたレーザーの様な攻撃。それを颯人とガルドが受け止め、その間に7人の装者がギアの力を響に集中。彼女に全てを託して放った。
響に装者達のギアの力が集束してい
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