第六十五話 日本の夏の料理その四
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「ケニアでもね」
「ケニアだから何でも興味があって」
「何でも知ってるかというと」
「違いますね」
「そこは同じよ」
まさにというのだ。
「日本人とね」
「自分の順位の子とは知らないことは」
「そうしたことはね」
まさにというのだ。
「同じよ」
「そうですか」
「だからね」
先輩はさらに話した。
「かな恵ちゃんが言うこともね」
「わかってくれますか」
「ええ、関東に詳しくないこともね」
「東京のことなんか」
それこそという返事だった。
「私本当にです」
「知らないのね」
「全くと言っていい位」
そこまでというのだ。
「大阪や神戸は知ってますけれど」
「住んでる街で」
「それで神戸は学校があるんで」
八条学園がというのだ。
「知ってますけれど」
「東京については」
「本当に知らないです、関東から来た子から聞いて」
それでというのだ。
「知ってるだけで」
「直接の知識はなのね」
「ないんです」
こう先輩に話した。
「本当に」
「そうなのね」
「ですから日光のお素麺も」
「よく知らなくて」
「もうお素麺は」
それこそというのだった。
「三輪ですね」
「今から食べるお素麺ね」
「それになります」
「そうなのね、じゃあね」
「はい、お素麺を茹でて」
「食べましょう」
「流し素麺を」
こうした話をしながらだった。
料理部の面々は流し台を作りつつだった。
素麺を茹でる準備をしてサラダを作り冷奴もそうしていった、そして沸騰した湯に素麺を入れてだった。
茹でて茹で上がるとざるに入れて水を切ってだった。
冷やして流し台の流す場所に置いた、そこで先生は言った。
「じゃあ今からね」
「流し素麺ですね」
「皆で食べますね」
「立つ場所は順番で変わってね」
先生は部員達にこのことも話した。
「一番上にずっとはいないでね」
「皆で公平に食べる」
「そうすることですね」
「そうよ、それでおつゆもね」
素麺のそれもというのだ。
「沢山あるからね」
「交換してもいいですか」
「なくなったら」
「そうしなさい、生姜や梅はおろしたし」
つゆに入れる薬味の話もした。
「お葱も紅葉おろしもあるし」
「唐辛子もありますね」
「そっちも用意しましたし」
「それで、ですね」
「サラダと冷奴も食べて」
そちらも忘れないでというのだ。
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