第百三十四話 徐庶、敵陣を見るのことその一
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第百三十四話 徐庶、敵陣を見るのこと
遂にだ。劉備達連合軍はだ。
敵と遭遇してだ。その陣を見るのだった。
「あれは一体」
「どういう陣なのかしら」
斥侯を率いていた曹仁と曹洪がだ。司馬尉達の陣を見てだ。
そのうえでだ。眉を顰めさせて話をした。
「十のそれぞれの陣があって」
「そこに祭壇があるけれど」
見ればだ。敵軍は十の陣、ただ柵に覆われ門がありだ。それぞれの中央に祭壇があり無数の旗が置かれているその中にいる。囲まれる様にしてだ。
その敵陣を見てだ。二人は話すのだった。
「ねえ、どう思うあれ」
「あからさまにおかしいわね」
こうだ。二人共すぐにその敵陣に異様なものを感じたのだ。
それでだ。曹仁が言った。
「ねえ、あの陣に攻め込めばどうなると思う?」
「絶対にとんでもないことになるわね」
顔を顰めさせてだ。曹洪は曹仁に返した。
「妖術か何かの類ね」
「ええ、そうした陣ね」
「じゃあここは迂闊に入らずに」
「一旦華琳様達に報告すべきね」
これが二人の結論だった。そうしてだった。
二人はすぐにだ。斥侯達を連れてだ。曹操達のところに戻った。そうしてだ。
そのうえでだ。将帥が集る天幕に入りだ。その敵陣のことを述べたのだった。
二人の話を聞いてだ。まず曹操が言った。
「それは入らなくて正解だったわね」
「やはりそうですか」
「あの十の陣は」
「私もその陣が何かはわからないけれど」
それでもだというのだ。
「間違いなくね。妖術が仕込まれているわね」
「司馬尉か于吉の」
「それがですね」
「どうせ中に入ればその妖術でやられるわ」
そうなるというのだ。曹操もそう見抜いていた。
「だから迂闊に攻めるべきではないわね」
「ではその陣の妖術を破ってから」
「そのうえで、ですか」
「そうしてから攻めるべきね」
こう述べる曹操だった。
「さもないと勝てる戦も勝てないわ」
「わかりました。それでは」
「まずはその陣の妖術を破りましょう」
二人も曹操の言葉に頷きだ。そのうえでだった。
まずはだ。何をするかというとだった。
「その敵陣をどう見極めるかだけれど」
「あの」
曹操が言うとだ。ここでだ。
徐庶がだ。こう言ってきたのだった。
「その十の陣だけれど」
「黄雛ちゃん、知ってるの?」
「ええ、ひょっとしたら」
徐庶は鳳統の問いにこくりと頷く。
「私の知ってる陣かも」
「じゃあその陣は」
「十あるから若しかして」
そこからだ。徐庶は考えて述べたのだった。
「十絶陣なのかも知れないわ」
「十絶陣!?」
「というと」
「陣は陣ですが」
どういったものかとだ。徐庶は一同に
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