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ドリトル先生とタキタロウ
第九幕その五

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「ツチノコと混同されているけれど」
「本当にツチノコは妖怪かも知れないんだ」
「蛇じゃなくて」
「そうなの」
「餌を丸呑みにして身体が膨らんだ蛇を見たか」 
 若しくはというのです。
「ペットから逃げた海外から輸入した太った形のトカゲを見たか」
「実際にツチノコか」
「妖怪か」
「そこはわからないんだ」
「けれど妖怪なら」  
 それならというのです。
「身体を縦に動かしたりジャンプしたりいびきをかいたりお酒を飲むのもね」
「あると言えるね」
「妖怪ならそうよね」
「蛇とは思えない行動を取っても」
「それでも」
「そうだよ、妖怪もいるからね」 
 世の中にはです。
「そうだね」
「先生実際にお静さんとお友達だしね」
「猫股の」
「しかも姫路城のお姫様ともお付き合いあるし」
「兵庫の妖怪の総大将のあの人と」
「だから妖怪はいると僕は知っているよ」
 もう確信ではありませんでした、その目で見てお会いしているので。
「多くの人が否定してもね」
「そうだよね」
「妖怪もこの世には存在するよ」
「そもそもイギリスだって妖精多いしね」
「妖精を見た人も多いし」
「妖精と妖怪は同じ様なものだよ」 
 先生は両者の区分をしませんでした。
「その生まれや行動もね」
「あっ、確かに」
「妖精と妖怪ってね」
「違いは呼び名だけで」
「同じだね」
「そうだよ、イギリスでは妖精と呼んでね」
 そうしてというのです。
「日本では妖怪と呼ぶ」
「それだけだね」
「精霊をそう呼ぶ」
「様々なそうした存在を」
「神様がそうなってり人や生きものやものがそうなったりはじまりは色々でも」
 それでもというのです。
「妖精と妖怪の違いは実はないよ」
「そうだね」
「そしてツチノコは妖怪かも知れないんだ」
「蛇の姿をした」
「その可能性もあるんだ」
「うん、タキタロウはお魚で間違いないけれど」
 今先生が調査しているこの生きものはです。
「ツチノコについてはね」
「妖怪の可能性もあるんだ」
「じゃあ矢口先生は妖怪を見たんだ」
「そうなんだね」
「その可能性はあるね、どうも矢口先生は嘘を言う人ではなかったから」
 そうした人だったというのです。
「本で書いてツチノコの漫画も描いておられたから」
「矢口先生がツチノコを見たことは間違いないね」
「そのことは事実ね」
「嘘は言われていない」
「そうなんだね」
「僕はそう思うよ、だからツチノコの実在もね」
 こちらのこともというのです。
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