第六話 封印その二
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「姫様に言われて」
「そうだったか、あの時は済まない」
神威は玳透に素直に謝罪の言葉を述べた。
「手が出てしまった」
「もういいよ、ここに来てくれたなら」
「それならか」
「僕の役目はそうだったからね」
「その役目が果たされたか」
「君が来てくれたのならね」
それならというのだ。
「僕はそれでいいよ」
「そう言ってくれるか、あんたいい奴だな」
神威は玳透の返事に微笑んで述べた。
「俺はあの時かなり手荒かったが」
「傷も治ったしね」
「だからいいか」
「うん、もうね」
「そう言ってくれるか」
「そうだよ、それでだけれど」
「ああ、今からな」
神威は玳透にあらためて述べた。
「姫様に会いたいが」
「こちらだよ」
玳透はここで案内をはじめた、そうしてだった。
神威達を丁の前に案内した、そのうえでだった。
神威は空汰達と共に丁の前に出たが彼女を見て言った。
「何処かで会ったか」
「直接ははじめてでしたね」
「!?声が」
「わらわは喋れません」
丁は目を閉じていた、そのうえで神威の頭に直接語り掛けてきていた。
「見ることも聞くことも」
「それでか」
「この様にしてです」
「力を使ってか」
「頭に直接語り掛けています」
そうしているというのだ。
「そして見ることも聞くことも」
「力によるものか」
「左様です、お待ちしていました」
丁はあらためてだ、神威に話した。
「司狼神威、貴方が来ることを」
「天の龍としてか」
「左様です、今からお話して宜しいでしょうか」
「天の龍のことをだな」
「そして地の龍のことを」
「宜しく頼む」
「では。天の龍は七つの封印とも呼ばれています」
丁は早速話しはじめた。
「人間を護る立場です」
「地の龍と戦ってか」
「はい、そして」
丁はさらに話した。
「地の龍はでう」
「地球を護る為にか」
「人間を滅ぼすことが目的です、七人の御使いとも呼ばれています」
彼等はというのだ。
「その様に」
「封印と御使いか」
「そうです」
そうなっているというのだ。
「呼び名は」
「そうか」
「そしてです」
「その連中は人間を滅ぼすのか」
「お見せして宜しいでしょうか」
丁は神威にここで確認を取った。
「今より」
「何をだ」
「二つの未来を」
「天の龍の未来とか」
「そして地の龍の未来を」
その両方をというのだ。
「宜しいでしょうか」
「頼む」
神威は一言で答えた。
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