記憶の矛盾
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脳が気付いたのだろう。
ヒロトは少女を見つめる。
「…ま、まさか…。有り得ない…!有り得たとしても…どう言うことなんだ!?」
「ああ。有り得ない。だがこうして有り得てしまっているんだ」
俺がそう3人に話す。
シアリアは前に出る。
「…こうやってまたヒロトくん、晴矢くん、風助くんと話せるなんて…夢にも思わなかった…!」
そう話す少女からは瞳から涙が流れる。
「本当に…キミなのかい…?…いや、そうなんだろう。記憶の矛盾が戻った今、キミは彼女にしか見えない」
ヒロトはそう少女に話す。
南雲と涼野も信じられないという表情だがヒロトと同様だろう。
「…俺はお前らの力を借りに来た」
「…待て話が追いつかない」
口を開いた涼野からは当然の反応。
「それに俺たちの力を借りるってのはどう言う意味だ?」
南雲も続けてそう質問する。
「正しくはお日さま園のみんなだ。…出来れば父さんの力も借りたい」
「父さんの!?」
俺は頷く。
そしてこれからのことを話す。
「…そしてついて来て欲しいところがある。目を逸らしたくなるような地獄の光景だがな」
俺はそう言い唇を噛む。
俺は先程少女と共に見てきた。あんなのあんまりだ。
「…だからお前らの力を借りたい…。いや欲しい!」
俺の真剣な言葉に感じるところがあったのか3人は顔を見合わせて頷いてくれた。
そして時間は経ち、俺らは例の場所から帰ってきた。
「「「…………………」」」
3人とも真っ青な顔で俺たちを見る。
「あ、あれが……」
ヒロトの言葉に頷く。
「…ああ。頼む…力を貸してくれ。あれが…俺たちの真の敵だ」
その真の敵という言葉に3人は少女を見る。
「…キミは今まで一人で…。凄いよ…いや。…よく頑張ったね、あとは俺たちでこの問題を解決しよう!」
ヒロトの言葉に少女の目に涙が浮かぶ。
「ありがとうヒロトくんっ…!」
そんな少女の姿を見た南雲、涼野も少女に話す。
「ああ。私たちも全力で力になろう」
「俺の灼熱で全て潰すだけだ!」
マスターランクのキャプテンを味方につけられたのは大きい。
「他のみんなにも協力を仰ぐべきだろう」
ヒロトの言葉に俺たちは頷く。
「ああ、勿論だ」
「真紅。聞くタイミングがズレたが元に戻っているみたいだな」
「…ああ。あれは俺の父さんだ」
「「「…は?」」」
急にきょとんとする3人。
まあ当たり前の反応だ。
「まあ何かすまんな。久し振りに成長したお前らに会えて厨二全開のムーブかましてて、正直辛かったわ」
俺のそんな言葉に失笑する3人。
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