新兵編 ウルトラルーキーファイト 後編
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、もじもじと白い指を絡ませながら、ちらちらと敬愛する女傑を見上げている。
「あ、あのっ! 私達、いつかお父様のお手伝いが出来るような、立派なBURK隊員になるのが夢でっ……!」
「私達にも、いつか……イヴァンナお姉様のような、強くてカッコいい隊員になれる日が来るのでしょうかっ……!?」
やがて彼女達は勇気を振り絞り、イヴァンナを見上げて可憐な声を張り上げていた。
打算の類など一切感じられない、純真無垢な敬意。その真摯な思いに触れた「鋼鉄の女」は、無意識のうちに頬を緩めてしまう。
「こらオリヴィア、イヴァンナ隊員を困らせるようなことを言ってはならんぞ。司令官たる者、常に周りを冷静に見詰める観察眼が大切なのだと、いつも教えているだろう?」
「エレーヌもだぞ。そう言ってくれるのは父親としては嬉しい限りだが、お仕事の邪魔になるようなことを言ってはいかん」
2人の男は愛娘達を嗜めようと声を掛ける。だが当のイヴァンナはそんな彼らを遮るように片膝を着くと、2人の美少女に目線を合わせ――優しく抱き寄せていた。
「……良いのです。あなた達なら、きっと……いえ、絶対になれますよ。いつか必ず、私と共に戦ってくれるような……頼もしい仲間に」
それは、紛れもない本心からの言葉。オリヴィアとエレーヌの将来に対する、純粋な期待故の言葉だったのだが。
その言葉通りの期待に応えた彼女達が、自身と肩を並べる「女傑」に成長する日が、僅か約5年後のことになろうとは。この時のイヴァンナには、想像も付かなかったのである――。
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