新兵編 ウルトラルーキーファイト 前編
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真紅の巨人・ウルトラアキレスがこの次元の地球に降着し、暁嵐真と一体化してから約数ヶ月。人類が新たな1年を迎える中、強敵であるツルク星人を打倒した彼らは、ますます戦士として飛躍的に成長していた。
無論、地球防衛を担うBURKもただ彼らに頼っているばかりではない。最も怪獣災害が多発している日本支部を支援するべく、アメリカを筆頭とする世界各国の支部は、より積極的に自国の兵器を「供与」するようになっていた。
各国支部で独自の発展を遂げたBURKセイバーの派生機や、BURK風龍。「完成版」の研究が進みつつあるBURKプロトクルセイダーに、ロシア支部製の戦車。さらにはイギリス支部製の艦艇やフランス支部製の大型輸送機に至るまで、多くの兵器群が日本支部の東京基地に続々と配備されている。
「見てくださいシゲタさん、各国支部の兵器があんなにたくさん……!」
「ここまで来ると、世界規模の兵器博覧会のようだな……」
その様子を東京湾上空から見守りつつ、全方位を警戒している日本支部の哨戒機や観測ヘリコプターの部隊は、澄み渡る青空の上で大きく旋回し続けている。その内の1機に搭乗している前田力也隊員とシゲタ隊員は、世界各国の兵器群が続々と集まっている壮観な光景に、ただ感嘆していた。
「おいおい……見ろよ鶴千。ありゃあ最近、アメリカ支部でロールアウトされたばかりだっていう『BURKセイバードッグ』に、攻撃ヘリの『BURKアパッチ』じゃねぇか? なんだってそんな新型まで、わざわざ俺達日本支部に……?」
「人間同士の戦争に関与するなら、供与する兵器の選定についてはより慎重になるものだろうが……俺達が殺り合っている相手の多くは、知性など無い怪獣共だからな。仮に異星人に鹵獲されたとしても、機密に関わる部分は即座に自壊させられる機能もあると聞いている」
「俺達が流す血には、そんな手間をかけるだけの価値がある……ってことかァ。世知辛いぜ」
「文句を言うな荒島、連中も必死なんだ。……俺達が滅びれば、次はいよいよ自分達の番なのだからな」
観測ヘリの機内から東京基地の様子を見下ろしていた荒島真己隊員と鶴千契隊員も、供与された兵器群の「ラインナップ」に目を細めている。様々な新兵器まで運び込まれている光景から、供与を決定した各国支部の意図を察していた2人は顔を見合わせ、神妙な表情を浮かべていた。
――豊富な実戦経験を得やすい日本で自国の兵器を運用すれば、より正確なデータを収集出来る。その思惑もあり、各国の支部はリスクを承知で、東京基地に多くの兵器を輸送しているのだ。さらに各国はただ兵器を供与するだけでなく、選りすぐりのエリート隊員達で構成された教導隊を派遣
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