第七十二話 キャンバスライフその五十一
[8]前話 [2]次話
「おみちに熱心なところもね、あとね」
「あと?」
「女の子見下してないわね」
「何で見下す必要あるんですか?」
新一君は私にきょとんとした顔になって聞き返してきました。
「誰でも。人間そんな違いないですよ」
「差別はしないのね」
「そういうの好きじゃないですから」
「誰でも同じなのね」
「結局はそうですから」
「いい考えよ、だったらね」
「差別をしないこともですね」
私に笑顔で言ってきました。
「このままでいいですね」
「ええ、人の好き嫌いは激しくても」
このことは困ったことでもです。
「そのことはね」
「そのままでいる様にします」
「いいところはそのままでね」
「悪いところはなおして」
「そうしていくことですね」
「新一君は長所多いから」
困った短所はあってもです。
「そうしていくとね」
「もっとよくなりますね」
「ええ、あとね」
「あと?」
「よくなることに際限はないわよ」
私は新一君にこうも言いました。
「何処までもね」
「よくなるんですね」
「人間の成長は果てがないのよ」
こうお父さんに言われたことがあります。
「だからね」
「僕も何処まで成長出来るんですね」
「そうよ、だからね」
新一君に確かな声でお話しました。
「自分は偉いとかね」
「思わないことですね」
「それはこうまんだからね」
おみちでの教えではそうなります。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ