第十二話
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第十二話 難波の惨劇
博士は難波の夜の街を歩いていた、すると。
「げっ、天本博士」
「二日前新宿でヤクザ屋さんの事務所破壊したよな」
「それで事務所のヤクザ屋さん皆殺しにしたぞ」
「それで今日は難波かよ」
「難波で人殺しするのか」
「本当に碌なことしないな」
「あの、注目されてますよ」
一緒にいる小田切君が博士に話した。
「思いきり」
「よいのう」
博士は全く動じず小田切君に応えた。
「それはな」
「そうですか」
「注目されることもじゃ」
まさにというのだ。
「わしは好きだからのう」
「いいんですね」
「では適当な小悪党を探してな」
博士はさらに言った。
「そのうえでじゃ」
「毒ガスの実験ですね」
「そうするぞ、サーチして」
そうした小さな装置、レーダーの様なそれを出した。
そしてその画面を見て小田切君に話した。
「裏通りに行くぞ」
「そこにいるんですね」
「実験材料がな」
まさに殺す対象達がというのだ。
「おるからな」
「今からですね」
「そっちに行ってな」
そのうえでというのだ。
「そこに三人程カツアゲ相手を狙っている十代のガキ共がおる」
「それでその連中にですね」
「毒ガスを使ってな」
そうしてというのだ。
「どれだけの効果があるのかな」
「確かめますね」
「そうする、では行くぞ」
「そうですか」
「その上で実験を行う」
こう言ってだった。
博士はそちらに行って毒ガスを放射器で放った、すると。
博士の言う通りカツアゲ相手を探していた所謂ドキュンの十代の連中はもがき苦しんで死んだ、博士はその死に様を見て言った。
「成功じゃ、いい効果じゃ」
「いきなり人間に使うのが博士ですね」
「マウスやモルモットを使う趣味はないからのう」
それでいきなり殺人を楽しむというのだ、こう答えてだった。
博士は小田切君を連れて神戸に戻った、そのうえでその毒ガスを大量に製造したのだった。
第十二話 完
2022・11・18
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