暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第145話:希望の日差し
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タイム!〉
「消え去れッ!!」
キャロルから今までとは比べ物にならないほどの威力の砲撃が放たれる。視界を埋め尽くすほどの砲撃は、最早回避も防御も許さないと言った様子だ。
それを前にして、4人の颯人が立ち塞がる。
「幕引きにはまだ早いんだよッ!」
〈ドラゴンフォーメーション!〉
再びタイマーのスイッチを押した瞬間、4人の颯人の魔力が上がる。キャロルからの砲撃に対し、颯人は4人で全力の障壁を張りそれを受け止めた。
〈〈〈〈ディフェンド、プリーズ〉〉〉〉
装者達の前に立ちはだかる颯人の障壁が、キャロルの砲撃とぶつかり合う。だがキャロルの砲撃はそれすらも飲み込むほどの規模で放たれ、颯人達のみならず奏達の姿さえも光の中に消えていった。
それでもキャロルは油断することなくたっぷり数秒ほど砲撃を放ち続けた。それこそ、その背後が完全に更地になるまで。
そして十分に砲撃を加え、もう消し炭も残っていないだろうと確信した頃にようやくキャロルは砲撃を止めた。
「はぁ、はぁ、はぁ……ぐぅっ?!」
砲撃を止めたキャロルは疲労で荒く息をしつつ、突如襲ってきた虚脱感に苦しむ。今ので大分想い出を焼却してしまった。お陰で記憶が大分曖昧になりつつある。それでもまだ、彼女の中には父の姿とハンスとの生活が残っていた。
「パパ……ハンス……」
無意識の内に2人に呼びかけるキャロル。
その彼女の耳に、ありえない声が届いた。
「……待ってたぜ、コイツをよ」
「な〜るほど、こういう事か。確かに今のアタシ達には必要だな」
「なっ!?」
颯人と奏の声が聞こえてきた事が信じられず、キャロルは煙の中を凝視した。その時、雲が晴れ、吹いてきた風が煙を消し去っていく。
煙が無くなった時、そこに居たのは7人の天使を思わせる白いシンフォギアを身に纏った装者達の姿。そう、エクスドライブを発動したシンフォギア装者が7人宙に浮いていた。
「なん、だと…………!?」
「サンキューな、フォニックゲインを高めてくれて。お陰で奏達が最高の力を発揮できるようになった」
これが颯人の狙いだった。イグナイトだけでキャロルに届かないのであれば、最早エクスドライブモードしかない。それをどうやって発動するかを考え、颯人はキャロルの歌でフォニックゲインが高まっている事に注目しそれを使う事を考えたのだ。
先程キャロルの砲撃に飲まれた時、颯人はキャロルの攻撃を耐えながら響にS2CAを使う事を提案した。それによりキャロルからのフォニックゲインを装者達に効率よく吸収させ、エクスドライブモードを起動させたのだ。
響1人であれば、それは困難を極めただろう。絶唱に匹敵するフォニックゲインを、響1人の体で受け止めるの
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