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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第145話:希望の日差し
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『ですが、貴方の魔力が持ちませんよッ!』
「平気平気、何せ俺には奏が付いてる。奏の歌があれば、俺は何時でも全開なんだよ。つー訳で行くぞ、奏ッ!」
「へっ、あぁっ!!」
〈セットアップ! スタート!〉
アルドの制止も聞かず、颯人は再びドラゴタイマーをスタートさせ奏と共に戦いに参戦した。
錬金術の砲撃と糸による斬撃、時には束ねた糸のドリルによる攻撃すら織り交ぜて暴れ回るキャロルを相手に、装者達は苦戦している。
そこに颯爽と颯人が奏と共に参戦した。
「フッ!」
「ッ!? 明星 颯人ッ! 貴様は、貴様だけは……!?」
「颯人にばかり構ってんなよッ!」
「チィッ!?」
颯人の一撃を受け止めたキャロルが反撃しようとするが、奏がそこに割って入り反撃を中断させる。更に響に翼、マリアと言った接近戦を主に得意とする者が波状攻撃を仕掛け、キャロルをその場に釘付けにした。
その隙に颯人はタイマーを押して次々と分身を作り出した。
〈ウォータードラゴン!〉
〈ハリケーンドラゴン!〉
〈ランドドラゴン!〉
再び4人となった颯人の波状攻撃がキャロルに襲い掛かる。多彩な属性の魔法を織り交ぜた激しい攻撃はキャロルの攻撃の勢いを抑え、徐々にではあるが押し始めていた。
「ぐっ、くぅぅぅ……ッ!?」
次第に防御するだけで精一杯になって来たキャロルに対し、颯人は戦いながら言葉を投げ掛けた。
「どうしたどうした? さっきまでの威勢はどこ行った?」
「ッ!? うるさいッ!?」
「歌まで歌って、奏達の真似してこの程度かよ!」
「何だとッ!?」
「違うってのか? 態々フォニックゲインまで高めてこの程度なら、奏達の方がずっと強いぜ!」
まるで挑発するような颯人の物言いに、キャロルの顔が怒りで赤く染まり始める。彼がキャロルの相手をしてくれている間に体勢を整える余裕を得た響達は、明らかに挑発を始めた颯人に怪訝な顔をした。
「あのペテン師、キャロルの奴を挑発してどうするつもりだ?」
「奏、颯人さんは何か言ってなかった?」
「さてね、アタシも詳しい事は何も。ただ……」
「ただ?」
「颯人がやる事に無駄な事なんてない。そこには必ず意味があるって事は確かだよ」
何処までも颯人を信頼した奏の言葉。それを証明する様に、状況は彼が望む方向へと動いた。
「上等だッ!! そこまで言うなら見せてやるッ!! この俺の、70億を凌駕する絶唱をッ!!」
キャロルのダウルダブラが放つ光が更に増し、眩い光に目が眩みそうになる。その瞬間颯人は後ろで控えていた奏達に声を掛けた。
「来たッ! 皆、備えろッ!!」
「備えるって何にッ!?」
「今シンフォギアに一番必要な物だよッ!」
〈ファイナル
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