暁 〜小説投稿サイト〜
イベリス
第八十四話 合宿その十

[8]前話 [2]次話
「そうした人は」
「この人本当によ」
「国立大学出てたんですか」
「けれどどうかしら」
「その人生きられます?」
「そこまでの人でしょ」
「無能って言うか」
 副部長が先程言った言葉を出して話した。
「もうです」
「どうにもならない人でしょ」
「学歴って関係ないんですね」
「学歴会ってもそこにいる場所でちゃんと出来ないとね」
 さもないと、というのだ。
「駄目よ」
「学歴ってそうですか」
「そうしたものよ、まあこの人おかしいけれどね」
「そうですよね」
 咲もそれはと頷いて答えた。
「どう見ても」
「普通にお仕事すればね」
「それでいいですね」
「学歴あってもね」
「それでなくてもですね」
「出来ればね」
 それでというのだ。
「いいのよ」
「そういうことですね」
「そう、まあ学歴は必要なことは確かでも」 
 世の中ではというのだ。
「それだけではね」
「ないですね」
「そういうことよ」
「よく全部って思う人がいても」
「それは違うのよ」
「それが全てじゃないんですね」
「今話した人みたいにどうにもならない人だと」
 それならというのだ。
「駄目でしょ」
「ですね」
「極端な例でもね」
 それでもというのだ。
「学歴はね」
「大事でもですね」
「絶対じゃないのよ」
「国立大学出てもそれなら」
「もっといい例あるわよ」
「といいますと」
「あの小さい一人か二人しか議員さんいない」
 副部長はその具体的な例を述べた。
「社会とか民主とかいう」
「ああ、あの人ですか」 
 咲はここまで聞いて大いに頷いて言った。
「あの人東大でしたね」
「しかも法学部よ」
「おまけに首席ですよね」
「それであれよ」
「まさに学歴あってもですね」
「ああだとね」
 それこそとだ、副部長は話した。
「どうにもならないでしょ」
「あれで弁護士ですよね」
「元はね」
「嘘みたいですね」
「司法試験受かったこともね」
 弁護士になるにはこの試験に合格しなくてはならない、もっと言えば検事や裁判官になるにもである。
「信じられないでしょ」
「そうですよね」
「あれこそまさによ」
「学歴あってもですね」
「それだけじゃ駄目なのよ」 
 こう言うのだった。
「本当にね」
「ああだと東大法学部出ても意味ないですね」
「それも首席だからね」
「よくわかります」 
 咲は今度は心から述べた。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ