第五話 神剣その十二
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「いいか」
「ああ、構わない」
封真はすぐに答えた。
「それではな」
「悪いな」
「いいさ、俺はここにいる」
こう話してだった。
神威は病院の屋上に出た、空汰と嵐それに護刃も一緒だった。四人でそこに出てそのうえでだった。
空汰がだ、神威に話した。
「あの剣はお前がや」
「持つべきだったか」
「桃生さんはもう夢でおひいさんとお話してたらしいからな」
だからだというのだ。
「もうお前のこともや」
「わかっていたか」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「お前が来たらな」
「あの剣を渡してくれていたか」
「天の龍として来たらな」
「そうしたらおじさんもか」
「そや」
真剣な顔で話した。
「ああはならんかった」
「俺は運命とは関係ないとな」
「思ってか」
「避けていたが」
「運命は避けられないわ」
嵐はクールな顔で神威に言った。
「避けても逃げてもね」
「そうしてもか」
「ええ、どうしようとしてもね」
「ついて来るものか」
「そうよ」
まさにというのだ。
「そして向かわないとよ」
「ならないものか」
「そうしたものよ、だから私達もよ」
「天の龍の運命に従ってか」
「この街に来たわ」
東京にというのだ。
「戦う為にね」
「死のうともか」
「いいわ」
構わないという返事だった。
「私は」
「それが運命ならか」
「受け入れるわ」
「そうか、俺は俺が死ぬのは怖くないが」
「周りの人がお亡くなりになることはですね」
護刃は悲しい顔になって言った。
「お嫌なんですね」
「そうだった」
「だからですか」
「運命を避けたらな」
自分がそうしたならとだ、神威は話した。
「おじさんもだ」
「何もないとですか」
「思っていたが」
「それが運命や、若しや」
空汰はまた言ってきた、三人で屋上のフェンスのところにもたれる様にして立っている神威を囲む様にして立っている。
「お前が運命を受け入れてな」
「剣を受け取っていたならか」
「神主さんは襲われんかった」
「怪我を負わなかったか」
「そやったやろ」
「運命を避けるとかえってか」
神威は顔を俯けさせて述べた。
「こうしたことになるか」
「そうやろな」
空汰は右手を少し開いて胸の高さで下から上に掌上にして振って話した。
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