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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉〜戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる?〜
第二百十六話 外山リキ その4
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たのだ。
マキは父親に虐待されていた経験と、目の前でリキが父親を殺す光景を見て、心を壊し、家に引きこもるようになってしまった。
「お母さんが生きてたら...お兄ちゃんはもっと自由に生きることができたのかな...」
「そうだな、母さんが生きてたら、父さんだって心を病んでマキや俺に虐待なんてしなかったかもしれない...。とりあえず、俺、明日もう一度、イズミに会って、別れを告げてくる」
「そっか...」
「俺がイズミと別れるって聞いて、お前、安心しただろ...?」
「うん、ごめん」
次の日、作業所での勤務を終えたリキはいつもの橋に向かう。
橋には、イズミが立っていた。
イズミは今日も一人、橋の下を流れる汚い川を見下ろしていた。
「よっ!」
「それで、答えは決まったの?」
「うん、俺はもう、人は殺さない、だから、もし再婚相手を殺すなら、イズミだけでやってくれ」
「じゃあ、私、今日、自殺するわよ」
「自殺なんて損だよ、だってイズミは断罪者(社会不適合者)なんだから、人を殺しても死刑にならないんだから」
「私、正直、怖いの、人を殺すのが」
「でも、殺したいほど、憎いんだろ?」
「うん、私は義父にたくさん汚されたの、人の欲望が生んだ、この川の下を流れる汚い川みたいにね。でもやっぱり、人を殺すのは怖い、私はおかしいかしら?」
「おかしくないよ、それが普通だよ」
「じゃあ、リキ君は普通じゃないよね、だってリキ君は実の父親を殺したんでしょ?」
「俺は虐待されていた妹を守るために、父さんを殺したんだ、俺が殺さなきゃ、妹だけじゃない、俺だって殺されていたかもしれない...」
「人を上手に殺せる方法、教えてよ」
「知らないよ、そんなの!俺はもう、君に話しかけない、君と俺は今日でお別れだ...」
「捨てるんだ、私のこと、私がこのまま、義父に汚されても、リキ君は私のことなんとも思わないの?」
「あああああああああああああああああああッ!お前、めんどくせぇんだよ!本当に!俺のこと好きじゃないんだろ?俺のこと無理なんだろ?顔見てるだけでゲロ吐きそうなんだろ?俺が再婚相手を殺せなきゃ、結婚もしねぇんだろ!だったらいいじゃねぇか別によォ!さんざん、人を惑わしといて、いざ、俺が決断したとなったら、急に未練がましいこと言いやがってよ!こっちはもう、お前に振り回されるのは嫌なんだよ!そんなに再婚相手殺してぇならてめぇ一人で殺せよ!このメンヘラ女ァ?」
イズミが子どもみたいに大声で泣き始めた。
俺はイズミを橋の上に残して、家に向かって全速力で走る。
俺はなぜか、走りながら泣いていた。
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