第八十四話 合宿その六
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「そうでしたので」
「ちゃんとなのね」
「今もです」
高校生になった今もというのだ。
「ちゃんとです」
「やることをやって」
「遊ぶ様になっています」
「身に着いたのね」
「そうなりました」
咲はその通りだと答えた。
「私も」
「いいことね、うちの部は皆真面目で素直だからね」
「だからですね」
「ちゃんとやってくれるから」
「やることをやって」
「それからね」
そのうえでというのだ。
「遊んでくれるわね」
「そうですね、一年生もそうですし」
咲はまずは自分と同じ学年の部員達から話した、やはり彼女にとっては一番身近な部員達であるのだ。
「二年の人もで」
「私達三年生もでしょ」
「はい」
副部長にその通りだと答えた。
「本当に」
「だからね」
「やることはですね」
「同人誌もサイトも」
その両方がというのだ。
「終わってそれから」
「皆でですね」
「遊ぶわね、ただね」
「ただ?」
「私達三年生は別よ」
副部長は苦笑いで答えた。
「受験生だからね」
「遊ぶことはですね」
「殆ど出来ないわ」
「受験勉強ですね」
「実はこの合宿毎年してるけれど」
副部長は咲にさらに話した。
「それが目的でもあるのよ」
「受験勉強も」
「文科系の部活が集まって合宿してね」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「三年生の方々はですか」
「受験勉強をするのよ」
「その目的もあるんですね」
「そうなの、八条大学を受験する子が多いしね」
部長と同じ様なことも話した。
「それでよ」
「合宿で一緒に勉強して」
「学力を上げてね」
そうしてというのだ。
「皆で合格する様にしてるのよ」
「そうした事情があるんですね」
「そうなのよ」
先に微笑んで話した。
「実はね」
「そうだったんですね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「学部が違うことはね」
「あっ、受験する学部ですね」
「そのこともあるから」
こう咲に話した。
「それぞれグループにもなるのよ」
「学部によってテスト変わりますね」
「大きな大学ってそうでしょ」
「東大とかそうですね」
咲は本屋で見た赤本、それぞれの大学の入試テストの過去五年分のそれを集めた問題集を思い出しつつ答えた。
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