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イベリス
第八十四話 合宿その四

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「あの大学はね」
「何かお話を聞いて余計に」
「八条大学行きたくなった?」
「はい」
 実際にと答えた。
「どうも」
「いい大学らしいしね」
「はい、ですから」
「いいと思うよ、僕も副部長もね」
「そう思われるからですね」
「だからね」
 それ故にというのだ。
「受験するつもりだしね」
「推薦だから合格する可能性高いですね」
「部内の高校だしね」
 所謂付属校の扱いである。
「ある程度の成績ならね」
「エスカレーター式にですね」
「進学出来るよ」
「そうですね」
「だからね」
 このこともあってというのだ。
「二人共多分ね」
「そこまでの成績ですし」
「このまま真面目に勉強していって」
「成績を下げないでいて」
「そうして受験を受けたら」
 推薦のそれをというのだ。
「多分ね」
「合格出来ますね」
「そうなると思うよ」
「それでそれからは」
「神戸でね」
 この街に移ってというのだ。
「寮かアパートに入って」
「それで、ですね」
「過ごすことになるよ」
「そうですね」
「うん、だからね」
 それでというのだ。
「今から楽しみだし小山さんもね」
「あの大学に行って」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「楽しい大学生活もね」
「過ごすことですね」
「そうしたらいいよ」
「そうなる様にします」
 咲は部長に約束する様にして応えた。
「私も」
「そうしてね、じゃあ勉強もね」
「頑張っていきます」
「そうしてね、それで今からは」
「はい、合宿にですね」
「頑張ってね」
「そうします」
 確かな声でだった。
 咲は部長に約束した、そして他の部員達も集まって全員揃ったところで顧問が呼ばれてそのうえでだった。
 合宿のはじまりが言われた、すぐに部室で和気藹々としてだ。
 同人誌とサイトの仕上げにかかった、それは順調で。
 サイトの更新にかかっている咲は副部長に笑顔で話した。
「あの、何かです」
「何か?」
「はい、かなり順調にです」
 コーヒーを飲みつつ雑用をしている彼女に話した。
「進んでいます、あとちょっとで」
「更新もなのね」
「出来ます、あとです」
「あと?」
「同人誌はどうですか?」
 こちらのことも話した。
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