第十話
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第十話 瞬殺
博士はカイザージョーの左肩に乗っていた、そこにはライゾウとタロも一緒であったが二匹は博士に問うた。
「それでどうして壊すんだよ」
「事務所のビル目の前にあるけれど」
「中にいるヤクザ屋さんも皆殺しだよな」
「一体どうして殺すのかな」
「うむ、カイザージョーの拳の一撃でじゃ」
それでというのだ。
「今から事務所を叩き潰してな」
「それでか」
「事務所をビルごと壊してなんだ」
「中のヤクザ屋さんもついでにか」
「皆殺しなんだね」
「中におるのはヤクザ屋さんだけじゃ」
博士は千里眼で事務所の中をチェックして言った。
「他の生きものはおらん」
「飼ってるペットとかいないか」
「そうなんだね」
「だからな」
他の生きものがいないからだというのだ。
「もうじゃ」
「気兼ねなくか」
「やるんだね」
「うむ、では今からな」
「ああ、拳の一撃でか」
「ヤクザ屋さんごとビル破壊だね」
「十四人おるが」
ビルの中のヤクザ屋さん達はというのだ。
「今から潰す、行けカイザージョー」
「・・・・・・・・・」
巨大人型マシンは喋らない、だが。
拳を繰り出した、その拳の一撃でだった。
ビルは瞬時に瓦礫の中になった、そして中にいるヤクザ屋さん達もだった。
「うむ、全員死亡じゃ」
「一瞬だったな」
「そうだね」
二匹はその瓦礫の山を見つつ博士に続いた。
「けれどそれでだね」
「十四人死んだんだよな」
「ヤクザ屋さんがね」
「それだけ死んだな」
「そうじゃな、しかし楽しめた」
博士は笑って言った。
「一撃でビルを破壊してな」
「十四人殺してか」
「それでだね」
「うむ、満足した。ではじゃ」
「今日はこれで終わりか」
「神戸に帰るんだ」
「そして兵器を考える」
新たな大量破壊兵器をというのだ、こう話してだった。
ビルを完全に破壊しその中にいたヤクザ者達を皆殺しにした博士は意気揚々と二匹と共にカイザージョーに乗ったまま新宿を後にした、そうして神戸に戻り新たな兵器のことについて考えはじめたのだった。
第十話 完
2022・11・11
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