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ドリトル先生とタキタロウ
第七幕その十一

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「利益しか考えないことはね」
「普通に安全を無視して」
「しかも社員の人達を酷使するなら」
「本当に何時か何か起こって」
「それが明るみに出るから」
「そうでもないと人は逃げていくよ」
 ブラック企業からはというのです。
「倒れるより前に去る人もいるからね」
「そんなところで頑張っても仕方ないしね」
「身体壊すまでしても返ってくるものがないなら」
「それならね」
「去るべきだね」
「そんなところで頑張れと言う人は責任を取らないよ」
 先生は指摘しました。
「言った人に何があってもね」
「暴力振るう旦那さんから逃げるなって言う様なものよ」
「それで奥さんに何かあってもね」
「自分は言っただけ」
「決めたのは奥さんって言うだけね」
「とんでもない暴力をちょっとしたことで振るう人も同じだよ」
 まさにというのです。
「ブラック企業とね」
「そうよね」
「ブラック企業もパワハラモラハラは常だし」
「そうしたところも問題だけれど」
「それも暴力だしね」
「言葉もまた」
「それをどうでもいいことの様に考えて」
 そうしてというのです。
「我慢しろとか言って」
「それで奥さんが傷付いてね」
「取り返しのつかないことになりかねないわ」
「けれどそうしたことを考えないで」
「そんなことを言うならね」
「その人は何もわかっていないよ」
 先生は断言しました。
「もうね」
「そうだよね」
「DVのことを」
「そうした人って自分が子供の頃はとか言って」
「ブラック企業だって若い頃はとか言ってね」
「昔のことを基準にして言って」
「問題を解決させないんだ」
 その妨げになるというのです。
「本当にね」
「そうだよね」
「昔と今は違うのね」
「そうしたことをわかってなくて」
「ああだこうだ言ってもね」
「わかってないよね」
「法律はこの日この時と無縁ではないんだ」 
 先生はここでこの言葉を出しました。
「アール=ウォーレンの言葉だよ」
「アメリカの法律家だよね」
「政治家だった」
「その人の言葉よね」
「うん、この人については詳しくお話するよ」
 先生はこう言ってでした。
 皆とバスに乗りました、そうして皆にお話するのでした。そのアール=ウォーレンという人のことを。
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