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おっちょこちょいのかよちゃん
259 杯の捜索者達
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、召喚!」
 楠木正成公がその場に現れた。
「そんな物もカイジョだ!!」
「やれるものならやってみたまえ。愚かなる惨殺者!」
 正成とトロツキーがぶつかり合う。トロツキーの武装解除の術は正成に上手く通用していない。
(このまま持てば・・・!!)
 光江は御守に威圧の能力(ちから)を通す。正成の能力(ちから)が更に強力になる。
「何、我がチカラがツーヨーしないだと!?」
「鷺森光江、援護に感謝だ!智・仁・勇の能力(ちから)を受けて見よ!!」
「う、うごおお・・・!!」
 トロツキーは気を失いそうになった。
「や、られて、たまる、か・・・!!」
「光江ちゃん、後は私がやるわ!!」
 ゆりが毒の拳をトロツキーに突き刺すべく突進した。
「く・・・!!」
 だが、トロツキーは決死の術を使う。ゆりの毒の術の源であるアンクレットが外れた。トロツキーは離脱した。
「逃げんな、卑怯者!!」
 鯉沢はやけくそで銃を放ち、政美も再びマフラーを巻いて右手をリボルバーに変化させて襲撃する。だが、どちらの攻撃もトロツキーに当てる事はできなかった。
「逃がした、か・・・」
[ほう、我が最強の一人であるトロツキーをここまで追い詰めるとはな]
「だ、誰、何処にいるのよ!?」
 ゆり達は周りを見回した。しかし、声の主は見当たらない。
「この声は・・・!!」
 マリエルは思い出した。この声は以前、三河口と剣の奪還の為に戦争主義の世界の本部の建物に乗り込んだ際に会ったレーニンの声だった。
「戦争主義の世界の人の声よ!名前は・・・」
[その通りだ。我が名はレーニン。そういえばあの剣を奪った小僧と共に貴様はいたな]
「レーニンだったわね。杯を取ったらしいけどどこにあるのかしら?」
 ゆりは天に顔を向けて質問した。
[さて、私が言う事ではない。だが、杯の行方を当てる方法は貴様らには無理だ]
「え?」
[杯は少なくとも我が本部にはない。更に厳重に保管されているのだ。どのような能力(ちから)を使ってでもな]
 レーニンの声はそれ以降聞こえなくなった。
「おい、レーニン、出て来やがれ!!ぶっ殺したる!!」
 鯉沢は銃を乱射しようとする。
「無駄よ、輝愛ちゃん。奴はここにはいないわ」
 ゆりは鯉沢を制した。
「兎に角、こんな夜に起こされたし、また寝るわよ」
 皆は列車に戻った。

 赤軍の長・重信房子は南方へ他の赤軍メンバーと共に飛行機で進んでいた。
(純と規夫を取り戻す・・・!!まずはそこからね)
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