259 杯の捜索者達
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
藤木とりえは食後は部屋に戻った。
「私はお風呂入るわ」
「う、うん・・・」
二人がいる部屋には浴場がない。その為、1階の浴場に行かなければならなかった。藤木は出入り口前にある鐘を鳴らして遊女を呼んだ。
「りえちゃんがお風呂に入りたいって言ってるんだ。お風呂へ連れて行ってくれるかな?」
「畏まりました」
遊女はりえを連れて浴場へ向かった。その入れ替わりで別の遊女が入ってくる。
「茂様。ナポレオンという方から頂いた薔薇をお持ちしました」
赤い薔薇が12本花束とされていた。
「あ、ありがとう」
(りえちゃんが戻って来たら早速見せよう・・・!!)
藤木はりえが戻るのを待つのであった。
「それにしても夜になるとどうしてこんなに不気味に感じるんだブー?」
ブー太郎は落ち着けなかった。
「だがどこにも敵が来るような違和感はねえぜ」
大野は見聞の能力も持っている為、落ち着きを保っていた。
「ブー太郎君、大丈夫よ。何かあったら私が教えるわ。ゆっくり休んでてね」
のり子の人形・キャロラインがブー太郎を安心させようとした。
「キャロライン・・・!」
「何?」
「どうしてももこちゃん以外の子と・・・?」
「のりちゃん、皆仲間なんだから助け合わないと!」
「の、のりちゃん・・・!!」
かよ子はのり子に思い切って伝えようとする。
「私、杖が強くなったけど、やっぱりおっちょこちょいするんじゃないかって不安なんだ・・・!!それに私達だってのりちゃんと友達になりたいんだよ」
「う、うん・・・」
のり子は考え直すのであった。
「そうだったね。ごめんね、皆・・・」
「気にするなブー。オイラ、お前も、お前の人形も、頼りにしているブー」
「皆の者、もう寝るとよい。一日でも早く本来の目的に達したいからな」
次郎長が呼び掛ける。
「うん!」
かよ子達は就寝するのであった。そんな中、かよ子はブー太郎の方を見る。
(ブー太郎ってもしかして・・・?)
杉山はレーニンにあるアドバイスをした。
「長山治、か・・・。以前、オリガと言う者が赤軍の丸岡修と共に奴を狙おうとしていたのだが、失敗した」
「ああ、捕虜になった赤軍や反日の奴らを取り返してえなら、まずそいつらのいる所を狙えばいいと思うぜ。その隙に別の奴等を平和主義の世界の本部へ潜り込ませればいい」
「そうか・・・。長山治程ではなさそうだが、貴様も頭の回転は速いという事か」
その時、トランシーバーが鳴る。
「こちらレーニン」
『お疲れ様です。こちらトロツキー。只今杯を取り返そうとしている者達に接近しました』
「そうか、ぶつかると厄介なことになるからな。現に本部に安置してあった剣を奴等に奪われているからな。窮地に陥ったら離脱するのだ。貴様の
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ