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ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士
第49話 =一夜後の教会=
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で非武装で、とてもダンジョンから1人で生還してくるのは不可能な状態で
した」

「……なんでそこまで信じれたの…?」

「………こんな世界だから、じゃないか」

リズの問いにしばらくの沈黙が流れたが、それを破ったのは俺だった。

「いろんな横暴はされてたけど、やっぱり同じギルドのメンバーでしかもサブリーダー。志は一緒のはずだったからやっぱり信
じたかったんじゃないか?『仲間』をさ…この世界で仲間ってやっぱり普通以上に大切な存在だから…な」

俺がその立場ならそう考えるけど…と付けたしをする。

「……ただのお人よしだよな…それ」

「えぇ…シンカーはいい人すぎたんです…」

彼がキバオウの言葉を信じて罠に落ちてしまったのはすべて私の責任だ、とユリエールさんは後悔しておりどうしても助けに行
きたいらしい。が、今やキバオウの手中にある軍は頼れず、ユリエールさんだけでは突破できないレベルのダンジョンらしい。
そこで軍で噂になったとてつもなく強い集団が街に現れた、という噂を聞きつけここまでやってきたらしい。

「お会いしたばかりで厚かましいとは思いますが。どうか私と一緒にシンカーを救出に行ってくださいませんか?」

話を終えたユリエールさんは硬く口を閉じ、俺たちの反応を待っているようだった。

「……俺は、助けに行きたい」

「私も…そう思うわ…。けど……最低限のことは裏づけをしないと……」

ユカの言葉にユリエールさんはわずかだが俯き、瞳を潤ませている。ここでの反応はただ俺がおかしいのであって他の皆のほう
が正常だ。感傷で行動すれば命の危険にさらされることは少なくない。でも、今の話は嘘をは思えない…という中でみんな迷っ
ているのだろう。そうじゃなきゃ誰かしらがすぐに「反対」とでも言うはずだ。

その時だった…。今までミルクを飲んでいたりして言葉を発していなかったユイが顔を上げて口を開いた。

「だいじょうぶだよ、ママ。その人、うそついてないよ」

「…ユ、ユイちゃん…。そんなこと、判るの…?」

「うん。うまく…言えないけど、わかる……」

今までのたどたどしい話し方がまるで夢だったかのように立派な日本語で俺たちにそれを伝えてきた。すると、その頭を父であ
るキリトがポンポンと軽く叩いてからくしゃくしゃと撫でた。

「疑って後悔するよりも信じて後悔しようぜ。行こう、きっと何とかなるさ」

「キリトって相変わらずのんきだよね」

「…相変わらずって何だよ……」

そういえば、月夜の黒猫団時代の時も意外なところで抜けている、とかのんきな部分があったっけ…。

「ゴメンな、ユイ。友達捜すの1日遅れるけど…許してくれよ」

その意味がわかったのかどうかは判断出来ない
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