第六十三話 合宿の朝その十二
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「送球も正確でね」
「そうそう、レーザービーム」
「ライトからサードやホームまで一直線」
「あの肩もいいのよね」
「観ていて惚れ惚れするわ」
「しかもテレビでは穏やかで」
そうしてというのだ。
「功績も誇らないでしょ」
「全くね」
「そんなお話聞かないわね」
「あの人の場合は」
「それでよ」
そのうえでというのだ。
「決める時決めてくれるし」
「WBCとかでもね」
「打って欲しい時に打ってくれて」
「しっかり守ってくれるし」
「凄い人よね」
「本当に」
「そう、だからね」
そうした人だからだというのだ。
「私あの人好きなの、だからね」
「カレーを食べることもなの」
「朝にそうすることもなの」
「やってみたいの」
「そうなの」
「そう思ってるわ」
今実際にというのだ。
「かなりね、本当に今年の夏よく食べるけれど」
「カレーを」
「そうしてるけれどなの」
「明日の朝もね」
是非にというのだ。
「そうしたいわ」
「そうなのね」
「じゃあ明日の朝カレー食べてね」
「そうしてね」
「そうするわ」
こう言うのだった。
「きっと美味しいから」
「イチローさんみたいに」
「そうするのね」
「そうするわ」
笑顔で答えてだった。
一華は今は洋食系の朝食を食べた、そのうえでだった。
朝食の後は部活だった、部活では当然練習が行われたが。
走ってサーキットをした、コーチはその中で話した。
「いい?この合宿では走ってね」
「サーキットしてですか」
「そうしてですか」
「基礎を固めて」
そうしてというのだ。
「帰ってからの練習につなげるわよ」
「そうするんですか」
「じゃあ今はですね」
「ランニングとサーキットを中心にやっていく」
「そうしていくんですね」
「そうよ、あと無理はしない」
こうも言うのだった。
「いいわね」
「怪我をしない」
「その為にですね」
「無理はしないことですね」
「へとへとになるまで動かせてあげるから」
練習の中でというのだ、コーチは部員達を砂浜の上でランニングをさせながらそのうえで話していった。無論自分も走っている。
「夜はね」
「しっかり休む」
「そうすることですね」
「身体を動かさずに」
「そうしなさい、飲んでね」
そうしてというのだ。
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