第二章
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「その中身を出すとね」
「それがなの」
「物凄く黄色くて」
そうしてというのです。
「それが明かりにさえなるの、ただね」
「ただ?」
「それでも暗くなったら」
その時にというのです。
「私も帰る様にしているの」
「そうなの」
「その実はどんな実なんだ?」
お話を聞いていたお父さんは思わず首を傾げてしまいました。
「一体」
「百の目があるって言うけれど」
「そんな実知らないな」
「それも地面から実るって」
夫婦で首を傾げさせてお話しました。
「ちょっとね」
「わからないな」
「そうね」
「ピニャン、それならな」
お父さんはどうしてもわからないのでピニャンに尋ねました。
「明日お父さんとお母さんのところにその実を持って来てくれるか?」
「その実を?」
「そうだ、それで何処にあるのかもな」
このこともというのです。
「教えてくれるか」
「わかったわ」
素直なピニャンはお父さんの言葉にそれならと答えました。
「それじゃあね」
「ああ、頼むな」
「そうするわね」
こうしてでした、ピニャンはお父さんとお母さんにその実を持って来ることを約束しました。そうしてです。
朝ご飯を食べてお父さんはすぐに畑にお母さんは家事の後で行くとです。
朝ご飯の後片付けをしたピニャンはすぐに何処かに行ってです。
ある実を持って来ました、それは。
「何だこれは」
「見たことがないわ」
お父さんもお母さんもピニャンが抱いている大きな実を見て目を丸くしました。
「本当に目が百あるみたいね」
「ああ、少し細長くてな」
「分厚い皮みたいなものに覆われて」
「先から大きな緑の細長い葉が生えてな」
「随分変わった実ね」
「こんな実があったのか」
「この実の皮をこうしてね」
ナイフを出してでした。
ピニャンはその皮を切りました、するとです。
そこからとても黄色い実が出て来ました、その実は黄色く確かに明るいです。お父さんもおかあさんもその黄色いものを見て頷きました。
「確かにな」
「これはね」
「明かりにもなるな」
「ここまで黄色いとね」
「そうなの、それでね」
ピニャンは全て見るお父さんとお母さんにお話しました。
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