第三章
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「だからね」
「今からか」
「お風呂にね」
「入っていいか」
「というか入って」
明菜は強い声で言った。
「今からね」
「そうしてか」
「お酒抜いて」
そうしてというのだ。
「すっきりさせてね、そうしたら一日気持ちよく過ごせるでしょ」
「そうだな、それじゃあな」
智はベッドの中で頷いてだった。
何とかそこから出てだった、そのうえで。
風呂場に死にそうなしんどさを感じつつも向かって服を脱いでだった。
風呂に入った、熱い湯と冷たいシャワーの組み合わせは二日酔いをこれ以上はないまでに解消してくれた。
そして風呂から出るとだ、明菜は笑顔で言ってきた。
「フレークに牛乳でいいかしら」
「朝飯もか」
「そう、すっきりした?」
「ああ」
まさにとだ、聡は答えた。
「もうな」
「それならね」
「今からか」
「朝ご飯食べて」
「悪いな、ご飯まで」
「当たり前でしょ、恋人でしょ」
明菜はテーブルに着いた聡に笑って応えた。
「それならよ」
「風呂にご飯もか」
「どちらもね」
「当然か」
「これ位はね」
「そうなんだな」
「ええ、そうよ」
こう明菜に言うのだった。
「私にとってはね」
「そうか」
「ええ、それですっきりとしたって言ったわね」
「さっきまでが嘘みたいだよ」
智は明菜が出してくれたフレークを食べつつ答えた。
「もうな」
「二日酔いなくなったのね」
「お陰で一日気持ちよく過ごせる」
「朝ご飯もよね」
「美味いな」
冷たい牛乳をたっぷりとかけたそれは確かに美味かった。
「本当に」
「それは何よりよ」
「これはお礼しないとな」
智は食べつつ心の底から思った。
「これはな」
「お礼?」
「ああ、食べ終わったら何処行く?」
明菜に問うた。
「それで」
「あなたインドアじゃないの」
「今日は違うさ、ここまでしてもらったからな」
だからだというのだ。
「何処か行こうな」
「私の行きたいところに?」
「ああ、何処がいい?」
「じゃあ映画観に行く?」
それならとだ、明菜は応えた。
「それなら」
「映画館か」
「ええ、観たい映画あるのよ」
丁度今というのだ。
「だからね」
「そうか、じゃあな」
「ご飯食べたらね」
「映画観に行こうな」
「それじゃあね、じゃあ私もね」
聡に応えてだった。
明菜も朝ご飯を食べた、食べるものは聡と同じで。
フレークと牛乳を食べつつまた言った。
「いい朝ね」
「そうだよな」
「二日酔いのままだったら」
「とてもな」
「こうはなってないわね」
「そうだな、本当にな」
聡も笑って話した。
「お前がお風呂用意してくれてな」
「すっきりしたでしょ」
「本当によ
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