第二章
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「まさに糞ったれだよ」
「率直な言葉ね」
「ああ、どっちもよくなってくれ」
絶対にというのだ。
「四位もスキャンダルも吹き飛べだ」
「それで今飲んでなのね」
「吹き飛ばすぞ、嫌な時は酒だ」
言いつつさらに飲む。
「明日は休日だし丁度いいだろ」
「お仕事お休みで」
「ああ、今夜はどんどん飲むぞ」
「あんた酒乱じゃないけれどね」
ラフな部屋着で飲み続ける彼にだ、明菜はクールに言った。
「けれど飲み過ぎはね」
「身体に悪いか」
「ずっと飲んでると身体壊すし」
「肝臓とかな」
「そうでなくても二日酔いになるわよ」
「二日酔いも上等だよ」
今はとだ、やはり聡は飲みつつ応えた。
「今はな」
「開き直ってるわね」
「こうした時はいいだろ」
「それはね、じゃあね」
「ああ、今夜は飲むな」
こう言ってだった。
聡は焼酎のボトルを完全に空けるまで飲んだ、その後は冷蔵庫にあった五〇〇ミリリットルの缶ビールをだった。
二本空けて寝た、すると。
翌朝だ、起こしに来た明菜にこう言った。
「死にそうだよ」
「言わんこっちゃないわね」
明菜はやれやれといった顔で応えた。
「言った通りじゃない」
「二日酔いでな」
「あれだけ飲んだらね」
「焼酎ボトル一本にな」
「ビール五百二本は」
「飲み過ぎたな」
「とりあえずね」
明菜はベッドの中で死にそうな顔で寝ている聡に言った。
「何とかベッド出て」
「休日だからこのままでいいだろ」
「駄目よ、辛い時が長引くだけよ」
ベッドから出たくない彼にこう返した。
「お風呂入れたから」
「風呂?」
「熱くしたね、そこにじっくり入って」
そうしてというのだ。
「すっきりしなさい」
「風呂か」
「冷たいシャワーも浴びて」
そうもしてというのだ。
「身体洗ってね」
「熱い湯舟に入るんだな」
「そうしたらお酒抜けるでしょ」
「ああ」
その通りだとだ、聡もベッドの中で答えた。
「そうなるな」
「お湯に入って熱くなったら」
明菜はその時のことも話した。
「一旦出て冷たいシャワー浴びて」
「身体冷やしてか」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「また湯舟入って」
「それを繰り返すんだな」
「そうしてきなさい」
「まずはか」
「そうしたらすっきりするから」
二日酔いが解消されてというのだ。
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