第二章
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「いや、何で言うか」
「どの場所もね」
「お花が奇麗だね」
「奇麗過ぎてね」
「言葉もないよ」
「全くよ」
「若し僕が詩人だったら」
アンクは湯豆腐を食べつつ残念そうに言った。
「この感激をね」
「詩にしているわね」
「そうしていたよ」
こう言うのだった。
「本当にね」
「そうよね、私もよ」
チェシーもそうだと答えた。
「そうしていたわ」
「そうだね」
「清水寺も金閣寺もね」
「この南禅寺もね」
「素晴らしかったわ」
「お花がね」
「うん、ただね」
ここでだ、アンクは。
考える顔になってだ、チェシーに話した。
「平安神宮が」
「旅行会社の人特にいいと言っていたわね」
「そうだったね」
「かなりの日本通のね」
「どうも日本語がペラペラで」
そのレベルまで話せてというのだ。
「それでね」
「日本にも詳しい」
「この京都にもね」
「その人がだったね」
「是非にって言っていたわね」
「平安神宮に行くべきだって」
「特にお花を観たいなら」
そう思うならというのだ。
「そうすべきだってね」
「言っていたわね」
「それなら」
アンクは考える顔で言った。
「行こうか」
「ええ、その平安神宮にね」
「旅行の最後の日に」
「色々観て回って」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「最後にね」
「観ましょう」
「そうしよう、しかし」
アンクは湯豆腐を食べつつここでこうも言った。
「この湯豆腐というのは」
「物凄く美味しいわね」
チェシーも食べつつ応えた。
「驚く位に」
「そうだね」
「最近イギリスにもお豆腐は入っていて」
「ウエールズでも食べられるわね」
「ヘルシーな食事と評判でね」
「食べると身体にいいってね」
その様にというのだ。
「言われていてね」
「売られていて」
「私達も食べたことがあるけれど」
「あのお豆腐よりもだよ」
ウェールズで食べたそれよりもというのだ。
「この湯豆腐はね」
「遥かに美味しいわね」
「何か高いって言うけれど」
アンクもチェシーも日本の物価については疎いのでこの寺の湯豆腐が高いかどうかわからないのだ。
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