37:終わる為の出会い
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達と触れ合ってみたい。
ただ、それだけだった。
なぜ第一にそう思ったのか。それを説明するには、ボクの生い立ちから説明しなければならないだろう。
現実世界でのボクは……子供の頃から、友達と呼べる人が誰一人として居なかった。
……その原因は明らかだった。
ボクは、日英ハーフである母と純日本人の父の間に生まれた、4分の1だけ英国の血が混じった、クォータと呼ばれる血筋の子という稀有過ぎる生い立ちを経歴に持っていた。それに加え……金の髪や翠の瞳は英国のそれだが、輪郭と肌色は日本幼子のそれというあまりにピーキーな顔立ち、そしてトドメに親譲りの極めて端麗な容姿が決定打となった。
このような外見は、アジア特有である性別的に閉鎖的なコミュニティ構築を美徳としている、妙な人付き合いをする彼らからしてみれば、異端……イレギュラー因子以外に他ならないようだった。
簡単に言うと、詰まるところボクは……男子女子どちらからも接せられにくく、非常に肩身の苦しい立場にあったのだ。
さらに言ってしまえば、ボクは……全ての男子からは興味と奇異の、女子からは妬みと嫉みの視線だけをひたすらに浴びせられ続けるという……ある意味では注目の的であった。……もちろん、完全に悪い意味で、だが。
生粋の日本生まれ日本育ち、日本語以外はむしろ喋れないというボクだというのに……中身は彼らと何の変わりも無いのに、外見がこうあるというだけで、彼らはボクに一定以上の距離を執拗なまでに保ち続けた。
それに悩み、悲しみもしたが……けれどもボクは決して寂しくはなかった。
学校から帰れば、ペットサロン店である我が家に居る……お客からお預かりしているたくさんの動物達がいたからだ。
その子たちは、こぞってこんなボクになついてくれた。そしてボクが友達が出来ない事に悩んでいると、なかなかどうして勘繰りの鋭いペット達は、慰めてくれるように一段とボクに構ってくれるようにせがんでくれたのだった。
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……確かに、人の友達が出来ないのは寂しい。
けれど、ボクにはこんなに優しいこの子たちが居る。
……だから、それで満足だった。
そしてある日。
ボクは未だ慣れぬパソコンを使い、いつも利用しているネット通販サイトからペット用品を取り寄せようとしていた時。
……ふと目に入った、ファンタジーな動物が描かれたサムネイルのネット広告が気になり、何気なくクリックした。そして表示されたのは――
《ソードアート・オンライン 公式サイト》……なるものだった。
「…………?」
ボクは首を傾げつつ、そのサイトの概要を知るべく、様々なページに目を走らせ……
「…………わぁ……!」
そしてボクは、一つのページに……心を奪わ
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