本編番外編
入れ替わりシリーズ
入れ替わりの話・参
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かしら。寒気でゾクゾクするので。
「――――それで? あなたはいつまで私の体でそのようなはしたない姿勢を取るのですか。うちはマダラ?」
「あー、それはオレも思った。あのさあ、元は兎も角、今のお前はミトの姿なんだからもう少し……恥じらいを持った方が、って、痛い! 脇腹に手刀を打ち込まないで!」
覆い被さる様な体勢をとっているミトの姿ははっきり言って目の毒だ。
――特に、真っ白な太ももが着物の隙間から覗いているし。純真な青少年が顔を真っ赤にしそうですよ、ホント。
ごす、と爪先が脇腹にヒットする。
繰り返す様だが今の私の体は、うちはマダラなんですよ。
なのになんでしょう、この自らの身に対しての酷い扱いは。
「いいかい、マダラ? 今の君はミトで、認めたくないだろうけど女の子なんだ。それなのに、こうやって人様の上にのしかかって、裾をそんなに広げていたらだな……」
「柱間様〜。頼まれていた書類が……って、え?」
懇々と説教しようかと思っていたら、不意に扉が開かれて知り合いの少年達の姿が視界に映る。――あ、デジャブ。
「み、ミト様が!?」
「マダラ頭領に対して!?」
「刃物を突きつけてるぅっ!?」
上からヒルゼン君、ダンゾウ君、カガミ君の順番である。君達仲いいね……。
「ああ。貴様達、丁度良い所に来た」
「き、貴様!?」
「どうしたんですか、ミト様! それにその格好、あわわわわ」
「――黙れ。反論など許さん、今すぐこの場に千手扉間とうちはヒカク……とついでに猿飛佐助を連れて来い」
「ひぇっ! わ、わかりました!」
「りょ、了解です!」
「畏まりましたぁ!!」
ピョン、と背筋を正して敬礼している様は非常に可愛らしいが、それにしてもマダラ……ミトの姿であるって事を忘れてない? 軍隊の上官みたいだ――これで中身もミトだったら絶対目の保養だったのに。
「いつまでぐずぐずしている。さっさと奴らを連れて来い」
「は、はい!」
一言だけいわせてもらおう。光り輝いているよ、今のお前……。
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