第六十二話 青く奇麗な海を観てその六
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「烏賊は」
「日本だとそうよね」
「日本以外の国でもよ」
「イタリアとかでも食べるわよね」
「そうよ、というかスコットランドって」
「イギリス全体がね」
即ちグレートブリテン及び北部アイルランド連合王国がというのだ、スコットランドも国家という扱いであるのだ。
「食文化は」
「よく言われてるわね」
「一言で言うとまずいのよ」
「率直ね」
「だって日本に来てね」
そうしてというのだ。
「私もよ」
「実感したの」
「そう、烏賊もなければ」
食べられずというのだ。
「海老とかもね」
「あまり食べないの」
「イギリスの大学が食費無料って言われても」
それでもというのだ。
「日本人だとね」
「食べられないの」
「まずくてね」
その為にというのだ。
「そうよ、粗食どころじゃないから」
その有様たるやというのだ。
「映画でもわかるでしょ」
「ああ、学校のお食事の場面とか」
「魔法学校のシリーズでもね」
「あれね」
「わかるでしょ」
「滅茶苦茶酷いわね」
「日本の朝食と比べても」
それでもというのだ。
「あれ夕食でもよ」
「あんなのなの」
「そう、だからね」
その為にというのだ。
「日本に来てよ」
「お料理が美味しいの」
「感激してるわ」
現在進行形でというのだ。
「烏賊だってね」
「美味しいのね」
「ついでに言うと蛸も」
こちらもというのだ。
「かなりね」
「美味しいのね」
「当然蛸も食べなかったから」
スコットランドではというのだ。
「悪魔みたいにね」
「思われていたのね」
「実際に烏賊そう思ってたし」
英語ではデビルフィッシュという、その外見から烏賊はその様なものとまで想われていたのである。
「美味しいとはね」
「思われてなかったの」
「日本人烏賊見て怖いと思う?」
同じ部活仲間に日本酒を飲みつつ問うた。
「映画とかで巨大な烏賊とか蛸出て」
「お好み焼きの具どれだけになるか」
チームメイトの娘はこう答えた。
「蛸だとたこ焼きね」
「そう思うだけよね」
「もうさっさと捕まえてね」
そうしてというのだ。
「お料理よ」
「そうとしか思わないでしょ」
「襲ってきても」
巨大な烏賊や蛸がというのだ。
「そんなのよ、いや」
「いや?」
「どっちも触手だから」
スコットランドから来た彼女に少し真剣な顔で話した。
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