城ヶ崎 亜利沙
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どれだけ苦しんできたのかも。
ああ。本当に世界は残酷だ。
「……………」
「嘘だと思う…?」
「いや、嘘だと思いたいが正解だ」
俺はあることを考える。
「俺がエイリア学園を操れたら…?いや、お日さま園の父さんやヒロト達みんなに協力を仰げたら…?」
「そんなことって出来るの…?」
「毒には毒をって言うだろ…?」
そう言っている間に下に着く。
「あ、もう3周追加で!」
そう言いスタッフに賃金を渡す。
「お行儀悪いよ?」
「しょうがねぇだろ、俺は珍しく頭使ってるんだ」
「…もう。ふふっ、ずっとこの観覧車貸し切ってるみたいで良いけどねっ!」
「これから俺はお前の空いた心の穴を塞ぐ為にやるだけさ」
「も、もう!この女ったらし!!」
真剣に言ったのに怒られてしまった。
女っておっかねぇ…。
「お父さんも宿ってるんだよね…?」
「ん、そう言えば初めから気付いてるような感じだったよな」
(それは俺も思っていたが…)
「つまりはさっき話した会話の一部にそう言うのが含まれてたって話だよ」
(そう言うことか…)
俺はこのか弱い少女を抱き寄せる。
「ふぇ!?」
「俺はお前の味方だからな?」
「…うん。…うん、ありがとう…!」
観覧車から降りた俺たち。
ソフトクリーム買ってくるよと走り出した彼女に手を振る。
(真紅…。お前はどうする?いやどうしたい?)
「俺は…まずお日さま園の父さん達に話してみたい。どんな結末になるかわからないけどな」
(そうか…、吉良さんに俺たちの声を届けるしかないな)
「ああ。俺たちからまず明日を切り開くんだ!」
そんな時、戻ってきた彼女からソフトクリームが手渡される。
「じゃじゃーん!4色ソフトだって!バニラに抹茶にチョコにストロベリー!うまそっ!」
あむっ!と頬張る姿に俺は思わず微笑む。
「この笑顔これ以上失わせない…」
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