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ウルトラマンカイナ
雪辱編 ウルトラアキレスファイト
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美女達の汗がじっとりと染み込んでいる。出撃前に指先で食い込みを直していた桃尻からも、輝かしい汗が飛び散っていた。

「この際効かなくたっていいから……ちょっとは私達のことも見なさいよねッ! BURK日本支部きっての、綺麗どころが揃ってるんだからぁあッ!」

 そんな甘く芳醇な汗の香りがコクピット内を満たす中、焦燥を隠し切れない爆乳美女達は、操縦桿をギリッときつく握り締めていた。その1人である八木は軽口を叩きながらも、恐怖に抗おうと吠えている。
 一人前のウルトラ戦士に成長したはずのアキレスでさえ敗れた相手に、BURKセイバーの装備が一体どこまで通用するというのか。そんな考えが、頭から離れないのだ。

「もう少しだけ耐えてくれ、駒門、八木、望月……! 待ってろよ、嵐真ッ……!」

 一方。彼女達の奮闘に乗じて、近くの平地に移動していた弘原海機のBURKセイバーは、そのまま垂直に緊急着陸していた。そこから即座に飛び出して来た弘原海は、瓦礫が散乱している戦場の中心で倒れている嵐真を発見する。

「ちくしょう……! しっかりしろ嵐真、嵐真ァアッ!」

 頭から大量の血を流し、白目を剥いて気絶している嵐真。その凄惨な姿に胸を痛めながらも、弘原海は必死に呼び掛け続けていた。

 ――この後、嵐真の救出を終えた日本支部のBURKセイバー隊は即座に退却。ツルク星人の侵攻を阻止出来なかった日本支部は、一つの小さな街を失うことになるのだった。

 ◇

 それから数日後。意識を回復させた嵐真は何とか歩ける状態にまで持ち直していたのだが、彼の心は街を守り切れなかったことへの悔しさに激しく苛まれていた。
 まだ傷が完全に癒えていない彼の護衛として、共に住宅街の夜道を歩いている琴乃は、そんな彼の沈痛な横顔を神妙に見遣っている。BURK隊員として1人の大人として、嵐真とアキレスに重責を負わせていることへの罪悪感に、彼女も人知れず拳を震わせていた。

「くそッ……! 俺のせいで、俺のせいであの街がッ……!」
「……もうよせ、嵐真。幸い、住民の避難は完了していたのだ。お前とアキレスが身体を張って時間を稼いでいてくれたおかげで、多くの人命が救われた。……失ったものに気を取られるのは、そこまでにしておけ」

 頭に巻いた包帯に手を当てながら、悔しさに顔を歪める嵐真。そんな彼の背にか細い手を添える琴乃は、歩むたびにLカップの爆乳をたぷんたぷんと弾ませている。冬場に合わせた厚着でも全く隠し切れない彼女の乳房は、セーターを内側からはち切れそうなほど押し上げていた。

「それに今は……奴に対抗するための格闘術を授けてくれる『教官役』を、ある達人に頼んでいるところだ。彼から技を教われば、きっとツルク星人にも対抗出来るはずだ」
「……ありがとうござい
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