第八十三部第二章 撤退の果てにその九
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「入浴にな」
「睡眠はですね」
「摂らせるべきですね」
「兄上は入浴でだ」
シャイターンも言うのだった。
「英気を養われているしな」
「入浴も欠かせないですね」
「ただ身体を清潔にするのではなく」
「気力も回復させます」
「だからですね」
「そちらもいいですね」
「そうだ、だからだ」
その為入浴もというのだ。
「毎日入る様に言っているしな、特にな」
「睡眠ですね」
「何といってもそれですね」
「それなくしてはですね」
「戦えないですね」
「そうだ、それでだ」
だからだというのだ。
「眠らせてはいるが」
「酸素タンクでも確かに休養は摂れますが」
「それでもですね」
「やはり本来の睡眠とは違います」
「疲れは完全に取れないものです」
「気力も然りです」
「何日も続きますと」
幕僚達もそのことについて述べた。
「無理が出るかも知れないですね」
「一日ならともかく」
「それが一週間、十日ともなると」
「疲労の蓄積が医学的にも言われています」
「サハラの酸素タンクは旧式だ」
このこともあるというのだ。
「だからだ」
「余計にですね」
「そこが問題になりますね」
「どうしても」
「連合のタンクは違うそうですが」
「その分回復がだ」
連合の新型のそれこそ三百年は技術的に進んでいる酸素タンクはというのだ、それはどうしてもというのだ。
「問題だな」
「左様ですね」
「では作業が終われば」
「完成すればですね」
「その時はですね」
「ベッドでだ」
そこでというのだ。
「ゆっくり寝てもらうか」
「それがいいですね」
「戦闘までは」
「そうすべきですね」
「これからは」
「そうだ、そしてだ」
それにというのだ。
「戦闘までに充分にだ」
「英気もですね」
「それもですね」
「養ってもらいますね」
「ここは」
「そうしましょう」
「そうだ、戦闘は万全を期す」
アブーはこの言葉も出した。
「兄上も言われているな」
「その通りだ」
こう言うのだった。
「兄上はよいことを言われた」
「左様ですね」
「若しですね」
「休養を充分に摂ってです」
「そしてですね」
「万全の調子で戦わねばですね」
「勝てる戦争も勝てない、ましてや危うい戦争はだ」
不利か追い詰められている戦いならというのだ。
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