第六十話 合宿を前にしてその十
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「悲しくてそれでいて奇麗でね」
「あそこまでしてよ」
「特攻隊の人達は頑張ったのね」
「そうよ、それでね」
「特攻して」
「戦死したけれど」
それでもというのだ。
「日本をね」
「守ってくれたのね」
「そうよ、負けたけれど」
それでもというのだ。
「その心をね」
「敵に見せて」
「それでよ」
「守ってくれたのね」
「それで靖国神社に入って」
その魂はというのだ。
「英霊になってよ」
「私達を護ってくれてるのね」
「護国に鬼っていうでしょ」
「鬼は霊魂ってことね」
「そうよ、中国で言ってるのよ」
「霊は鬼ね」
「だから鬼籍に入ったっていうと」
この表現はというのだ。
「お亡くなりになったってことよ」
「そういう意味ね」
「点鬼簿っていうのは」
これはというと。
「閻魔帳ってことよ」
「死んだ人の名簿ね」
「その護国のね」
「魂、英霊ね」
「そうもなってくれてよ」
「今も私達を護ってくれてるのね」
「特攻隊の人達はね、それにね」
母は一華にさらに話した。
「他の戦死した人達もよ」
「靖国神社におられて」
「今もね」
「日本を護ってくれてるのね」
「そうよ」
まあにというのだ。
「今もね」
「そうなのよね」
「だからね」
それでというのだ。
「江田島に行くのは」
「そうした意味でもなのね」
「いいことよ」
「そうなのね」
「八条学園は世界中から人が来てるけれど」
「世界中の人達にも観てもらってるわね」
「その時の日本のことをね」
戦前のというのだ。
「軍事から観てもらってよ」
「それで知ってもらうことも」
「凄くね」
それこそというのだ。
「大事だから」
「八条学園は江田島で合宿したら」
「あちらにも行くのよ」
「海上自衛隊幹部候補生学校に」
「それで博物館にもよ」
その中のというのだ。
「そうしてもらってるのよ」
「だからうちの学園に来る外国の子達って自衛隊の悪口言わないのね」
「元々日本の学校に来るのなら」
留学でというのだ。
「それなら日本が嫌いか」
「そんな子もいないわね」
「そうそうね」
「最初からそうでね」
それでというのだ。
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