第二章
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会社はさらに傾いた、だがここで商品のよさに注目した世界的に有名な企業グループである八条グループが買収してだ。
経営陣をグループから送り社長は追い出された、そして。
「貴方は懲戒免職です」
「何でだ」
「部下の人達への恒常的なパワハラ、モラハラにです」
八条グループから来た新社長中年の女性である彼女が冷たく告げていた、見れば黒髪をショートにした真面目そうな外見の美人だ。
「人の手柄を横取りし不始末を押し付けてばかり、そんな人はです」
「いらないのか」
「はい、まともな会社には」
こう言ってだった。
新社長は萩原を会社から追い出した、他の問題ある社員達もそうした。すると。
会社は急速に業績を上げ山口達も快適な職場で働ける様になった、萩原は時間外労働も平気で押し付けていたがそれもなくなり。
アフターファイブも過ごせる様になった、それで山口は今は同僚と共に居酒屋で焼き鳥とビールを楽しんでいたが。
その時にだ、同僚は彼に萩原のことを話した。
「再就職に必死でもな」
「それでもか」
「出来てないらしいぞ」
「そうなんだな」
「何しろ評判悪いからな」
「パワハラモラハラばかりでか」
「ブラックな職場にしてな」
そうしてというのだ。
「自分は何も出来ない、手柄を横取りしてな」
「不始末を押し付けてか」
「そんな奴だからな」
「再就職出来てないんだな」
「家庭でも酷かったらしくてな」
同僚は焼き鳥を食べつつ話した。
「奥さんとお子さん達にもな」
「クビになったらか」
「遂に離婚になって家でのパワハラとか浮気でな」
「慰謝料もか」
「請求されて大変らしいぜ」
「自業自得だな」
「ああ、けれどあいつと馬鹿社長達がいなくなって」
今度は自分達のことを笑顔で話した。
「俺達はな」
「万々歳だな」
「そうだな、じゃあな」
「ああ、今夜はここで英気を養って」
「明日も頑張ろうな」
「そうしような」
二人でこうした話をしてだった。
焼き鳥にビールを楽しんだ、そして英気を養い次の日は元気よく仕事に励んだ。後日萩原がタコ部屋に入ったと聞いたがその時はざまを見ろと思っただけだった。
無能な上司の末路 完
2023・1・25
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