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ドリトル先生とタキタロウ
第六幕その十二

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「幾らお金があっても不満ばかりで幸せかな」
「違うよね」
「不満ばかり感じていたら」
「全然幸せじゃないよ」
「それじゃあ」
「そしてお金がなくても地位がなくても暮らしに満足しているなら」
 それならというのです。
「もうね、幸せと感じるなら」
「勝ってるね」
「人生に」
「そうなるね」
「そして僕はいつも幸せだから」
 そう感じているからだというのです。
「もうね」
「勝ってるんだね」
「そうなのね」
「そういうことだね」
「皆とトミーと王子とサラがいて」
 そしてというのです。
「学問が出来てそしてお家とお仕事もあって暮らしていける」
「それでだね」
「もう先生は幸せね」
「そこまであったら」
「充分以上っていうのね」
「先生としては」
「しかも美味しいものをいつも楽しめてるんだよ」
 それならというのです。
「もうね」
「充分以上に幸せで」
「満足している」
「そうよね」
「そうだよ、幸せなのが勝っているのなら」
 それならというのです。
「僕は最高の勝ち組だよ、これ以上はないね」
「けれどまだ幸せになれるとね」
「僕達は言っておくからね」
「今度は結婚よ」
「素敵な恋愛をしてね」
「ははは、それはないよ」
 先生はこれまた笑って応えました。
「恋愛だの結婚は」
「いや、あるから」
「そこでそう言うのが先生なんだよな」
「欲がないからこれだけで満足して」
「しかも恋愛についてはそう考えるのよね」
「けれど僕達も王子もトミーもいるから」
 その皆がです。
「何時かはね」
「先生に気付いてもらって」
「今以上に幸せになってもらおう」
「そうなってもらいましょう」 
 動物の皆はこう話すのでした、そうして先生と一緒に調査を続けていくのでした。
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