L9話 Nuisance【邪魔者】
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」」
稔を止めたのは……
「恋……」
「先ほどから見ていました……やっぱり???貴方も関わっていたんですね。お父様。」
「生徒会長……」
スッと春風が間を通り抜け、生徒会長 葉月恋の綺麗な黒髪を靡かせる。
「お父様…結ヶ丘はお母様の最後の形見??もうこれ以上…死してもお母様を苦しめないでください!!」
「……すまない。」
娘の怒りに、稔はただ謝る???抗弁など垂れず、ただ謝った。
流石にこれまでの状況を見て謝らせるのを気の毒に思った速人は割って入る。
「ちょっと待て。アンタらにどんな因縁があるかしらねぇが、この人は少なくとも現時点において街を守った。そんな人を責めるのは筋が違うんじゃないのか?」
「いいえ。この人は母を見捨てておきながら、自分の都合で母の形見をもメチャクチャにしようとしている??私はそれが許せないのです!」
「どういうことだ……?」
思わず聞き返す速人。恋はその問いに一刻の瞬きを挟んで返す。
「父が仮面ライダーという存在であるというのは母の話から何となく察していました。そして怪人と呼ばれる魑魅魍魎と戦っているという話も。」
「そうか……【花】が???」
「速人さん、ここまで言えばもうわかりますね?」
「この街に怪人の仲間が現れたのは稔さんの所為だってのか……」
恋はその答えを肯定するように、父を横目に睨む。
稔は何か悲しそうな顔で……後退りし始める。
「そうだな……そうかもしれない。俺は謝ることしかできない。だから???決着はつけなきゃダメなんだ。」
「え……?」
「【影】を背負うのは???俺だけでいいんだ。」
そう言って???稔は去っていった。
ただ……速人に【頷き】を託して。
頷きが何を意味するのか???速人は察した。
【恋を頼んだ。】
そう言っているような気がした。
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