第二部 1978年
影の政府
米国に游ぶ その4
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たとえ、千里の距離を離れていようとも、心の深いつながりのもの……
一日千秋の想いで、待ち焦がれていても、色あせぬものでないでしょうか」
話を聞いてるうちに、正面に座ったマサキの顔がみるみる紅潮していく。
苦笑いを浮かべ、手を振り、
「ワハハ、待て待て、俺はアイリスディーナに、指一本触れてない」
明け透けに話したつもりだが、流石に、口付けした事実は心の中に秘した。
彼らしくなく、あの夜の事は、思い出すだけでも顔から火が出るような恥ずかしさだった。
「それに……」
マサキは、薄ら笑いを浮かべ、思わせぶりに間をおいてから、
「アイリスディーナの名を、途方も無く大きく、天下に轟かせる物にしてやろう。
そんな大人物となった彼女を、我が物とした方が、その感慨も、また格別であろう」
紫煙を燻らせながら、興奮した調子で、まくしたてる。
その話を黙って聞いていた白銀も、めずらしく、胸が高ぶって、どうしようもなかった。
「涼宮よ。この木原マサキ、天のゼオライマーが、どれ程の物か。証明してやる。待っておれ。
ハハハハハ」
涼宮は、ただただ、マサキの変貌ぶりに戸惑っていた。
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