第一部
プロローグ3
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
?しかも、その『預言者』は元聖四天の一人であり、かの有名な『ラプラスの悪魔』とも同一のまつろわぬ神だったため、未来も過去も知ることが出来るため、彼女の正体がバレる可能性がある優秀な巫女などを優先して殺していたのだから、誰にも知られることはなかった。
彼女の目的は、世界を自分の都合のいいように改変すること。邪魔をされないように時間稼ぎとして、各地のカンピオーネたちの下へも刺客を差し向けており、最早誰にも世界の変革は阻止出来ないかのように思われた。
だが、そこに現れたのは自らを『アウター』と呼ぶ魔人集団と、神殿教会にかねてから狙われていた『聖魔王鈴蘭の一味』だった。
何故、彼女を聖魔王と呼んだのかは、分からない。ソレが分かる者たちは既にこの世界にはいないのだから。この世界の常識で言えば、カンピオーネこそが『魔王』であり、確かに恐ろしい程の力を有してはいたが、カンピオーネではない鈴蘭は『魔王』と呼ばれる存在では無かったハズなのだ。関係者たちは、度々『魔王制』などという制度を口にだしていたようだが、それがどういう制度なのか、今となっては誰にも分からない。
兎に角、何かに期待されていた彼女は、仲間と共に、『預言者マリーチ』の野望を阻止しようと動いたのだが・・・もうお分かりであろう。その時、カンピオーネが生まれてしまったのだ。四人も。同時に。しかも全員日本所属の。
世界の危機が去ったと思ったら、今度は一変して日本の危機である。まつろわぬ神は、自身に因縁のある神や、カンピオーネに戦いを挑みに来る事が多い。つまり、カンピオーネが多ければ多いほど、日本に神が襲来する可能性が高くなるのだ。それはつまり、災害にも等しい神とカンピオーネの戦いが、日常化するということである。
オマケに、鈴蘭がカンピオーネになったとき、一体どういう奇跡を起こしたのか・・・その日から一年以内に死亡した全ての人間・魔人・神が復活したのだからさぁ大変。流石に焦った日本政府は、この問題の全てを元凶である神殿教会(今は神殿教団と名を改めているが)に押し付けた。彼女らが引き起こす問題の後始末から、彼女らのパシリまで全てである。もう意味が分からない。
「本当に、厄介なことをしてくれたよね。」
しかも、そもそもの元凶である『預言者マリーチ』は、長谷部翔希に殺された時のショックで記憶を失っていて、唯の少女のような状態になってしまった。・・・まぁ、あそこまでタチの悪い神に記憶を取り戻されて、また何か問題を引き起こされても困るので、それはそれでいいのだが、流石に記憶が無くなったからと言って、何のお咎めも無しにさようならという訳にもいかない。
そこで白羽の矢が立ったのが、現在のトップである甲斐律子なのだが・・・日に日にやつれて行く彼女を見る
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ