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星河の覇皇
第八十三部第二章 撤退の果てにその一

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               撤退の果てに
 ティムール軍は次々と防衛ラインを敷くその場に入ってきていた、そうして到着した将兵達から次々にだった。 
 防衛ラインの施設作業を行っていた、それは二十四時間のうち十六時間は動き後の八時間は酸素タンクで休みかつ身体を休める過酷なものだった。
 だがティムール軍の将兵達は必死に動いていた、ある中佐はその働く部下達を見て会心の顔で言った。
「これでいい」
「はい、作業は順調です」
「順調に進んでいます」
「予定の時間までに完成します」
「我々の受け持っている部署は」
「流石に十六時間も動くとな」 
 それだけ動けばというのだ。
「ことが進むな」
「全くですね」
「確かに重労働ですが」
「それだけ動いているだけあって」
「作業は順調ですね」
「予定通りに進めていますね」
「休養は酸素タンクに入り」
 そしてというのだ。
「その中の一時間の睡眠でな」
「八時間分摂っていますし」
「それで構わないですね」
「これで」
「そうだ、今はな」
 今のティムール軍はというのだ。
「それで充分だ、そうでもしないとな」
「間に合いません」
 大尉の階級を付けた二十代後半と見られる男が言ってきた。
「到底」
「そうだ、オムダーマン軍は今も来ている」
「幸い追い付かれませんでしたが」
「それでもだ」
 追い付かれずともというのだ。
「防衛ラインの施設前に来られるとな」
「厄介ですから」
「そうだ、防衛ラインを整えないとならない」
 敵であるオムダーマン軍が来る前にというのだ。
「だからだ」
「それで、ですね」
「今はだ」
「急ぐことですね」
「完成まで気を抜くことは出来ない」
 決してというのだった。
「我々の部署が完成すればな」
「他の部署の応援にですね」
「行ってそちらもだ」
 即座にというのだ。
「完成させる」
「そうしていきますね」
「そして防衛ラインを全て完成させ」
 その様にして、というのだ。
「そうしてな」
「オムダーマン軍を迎え撃ちますね」
「そして勝つ」
 そうするというのだ。
「いいな」
「わかりました、それでは」
「それぞれの現場の監督を頼む」
 こう周りの士官達に告げてだった、中佐は彼等をそれぞれの受け持ちの現場に戻した後で自身は時間を見てだった。
 レーションで食事を摂った、その時に部隊の副長である少佐が言ってきた。
「隊長、レーションを食べればですね」
「飲みものを飲みな」
 そうしてとだ、中佐は自分と共に食べる少佐に答えた。
「そしてだ」
「その後で、ですね」
「それでだ」
 まさにというのだ。
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