第五十七話 少しでも思うことその十二
[8]前話 [2]次話
「何でその人そこまでね」
「酷くなったか」
「元々どうしようもない人でも」
「いいところないからね」
「何一つね」
「文句ばかりで人間の作法も全く駄目で」
「人の役に立ったことも」
これもというのだ。
「全くね」
「献血一つしなかった位で」
「もう餓鬼道に堕ちるなんて」
人間でありながらというのだ。
「普通に生きていたらね」
「ならないかしら」
「その筈だよ」
こう言うのだった。
「働かないにしても」
「それでもね」
「普通に家事とかしていても」
それだけでというのだ。
「色々勉強になるしね」
「家事すらしないで」
「それでもね」
「ここまではなのね」
「駄目にならないと思うよ」
「何か親御さんも」
一華はその話を聞いてこのことを思い出した。
「酷かったって」
「所謂毒親だったそうだね」
「そんな人が親だったから?」
「余計にかな」
「酷くなったのね」
「もうその人を徹底的にね」
「甘やかしたのね」
「そうだったみたいだからね」
それでというのだ。
「お身体壊した叔父さんにどついたろかって言っても」
「怒らなかったの」
「普通そんなこと言ったら」
「誰だって怒るわね」
「普通の親御さんならね」
それならというのだ。
「もうぶん殴る位もね」
「あるわね」
「そうだけれど」
「暴力はよくないけれどね」
「怒らないどころかその話聞いて他に何かあったらしくて」
それでというのだ。
「親御さんそれ聞いてもそれやったらええとか」
「そんな風だったの」
「何とも思わなかったみたいだよ」
「自分の叔父さんそれもお身体悪い人に注意されて怒って」
「どついたろかって言ってもね」
「普通誰でも怒るわよ、私だってね」
一華もというのだ。
「怒るわよ」
「そうだよね」
「それが怒らないのね」
「もう何でもないってね」
その様にというのだ。
「態度だったから」
「そんな親御さんだと」
「わかるよね」
「ええ、まともに子育てなんてね」
それこそというのだ。
「してないわね」
「だからね」
「そんな人になったのね」
「そうみたいだよ」
「元々どうにもならない人で」
「そうなったのも多分親御さんが酷くて」
それでというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ