第五十七話 少しでも思うことその九
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「制服の着こなしも訓練の調和も」
「いつも訓練してね」
「決めているんだよ」
「恰好いいけれどね」
「もう靴だって」
所謂軍靴である、尚普段の制服では短靴という普通のものを履いている。
「ピカピカに磨いてね」
「光ってるわね」
「それで制服はアイロンをかけて」
勿論上下共にだ。
「糊までかけて」
「埃も取ってね」
「そこまでしてね」
「制服決めて」
「訓練も完全に息が合うまで」
それこそ各員どころか各機各艦に至るまでだ。
「決めてるけれど」
「そうなるまでにね」
「物凄い訓練をしてるから」
「出来てるのよね」
「その訓練がだよ」
まさにというのだ。
「努力だよ」
「そうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「幸せにそして格好良くなろうと思ったら」
「努力よね」
「あの漫画だってそうだったしね」
「テニスをするにも」
「うん、何かあの漫画物凄い人生論出てたけれど」
それがその作品の味でもあった、最初は小馬鹿にしていても何時しか感情移入して全ての登場人物を心から応援せずにいられなくなるのだ。
「読んでいてね」
「勉強になるわよね」
「漫画は凄いよ」
達川は断言した。
「下手な思想家の思想書よりもね」
「凄いわよね」
「下らない思想家の本なんて」
それこそというのだ。
「読んでもね」
「価値ないわね」
「ないよ」
全くというのだ。
「今の日本の思想家ってね」
「そうした人も多いの」
「そうみたいだよ」
「そうなのね」
「うん、何かね」
こう一華に話した。
「何を言ってるかわからない」
「そうしたなんだ」
「変な文章を書いていたら」
「下らない思想家ね」
「変に横文字とか造語使って」
その様にしてというのだ。
「小難しいだけの文章書いていたら」
「それはなのね」
「もう大したこと書いてないから」
そうだからだというのだ。
「もうね」
「読まなくていいのね」
「そう言われたことあるんだ」
「そうなのね」
「父方のお祖父ちゃんにね」
「思想家っていうと凄いみたいだけれど」
「お祖父ちゃんが言うには」
達川はさらに話した。
「真実とか真理って簡単らしいんだ」
「簡単なの」
「明解でわかりやすい」
「そんなものなのね」
「だから昔から読まれている本は普通の人が読んでも」
それこそ専門的な知識を多く得て学識を備えているとされている知識人と呼ばれる様な立場でなくともというのだ。
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