第八十二話 合宿を前にしてその七
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「サイトの容量だけ掲載出来て」
「それで、ですね」
「紙の雑誌の掲載よりもね」
「多く出来ますね」
「だから沢山の漫画家さんがね」
「描けますね」
「それも週刊なんてね」
そうしたというのだ。
「ハイペースで出版社としても体力がいる」
「そうした連載もですね」
「数多く出来るのよ」
「その利点もありますね」
「週刊漫画雑誌何冊も持ってる出版社なんてそうはないでしょ」
「ですね」
言われてみればとだ、咲も頷いた。
「三冊もあれば」
「凄いでしょ」
「そこに月刊も十冊とかだと」
「もうかなりですね」
「漫画だけじゃないしね」
出版社が出す雑誌はというのだ。
「ファッションとか趣味とか」
「色々ですね」
「あるから」
出版するそれはというのだ。
「だからね」
「それで、ですね」
「ウエブの連載はね」
これはというのだ。
「いいのよ」
「そうなんですね」
「出版社にとってもね」
「そうですか」
「それでね」
副部長はさらに話した。
「ウエブ連載はね」
「いいんですね」
「ええ、漫画界にとってね」
「雑誌もいいですが」
「そちらもよ」
「ううん、沢山の漫画家さんの作品が読めるなら」
それならとだ、咲も頷きつつ述べた。
「それでいて漫画家さんが生活出来るなら」
「いいでしょ」
「そうですね」
その通りだとだ、副部長にも応えた。
「やっぱり」
「でしょ?ウエブ雑誌はね」
「いいものですね」
「昔のドラえもんでね」
この漫画界に残る永遠の名作でというのだ。
「雑誌が小さくなって拡げると大きくなる」
「そういえばそんなお話ありましたね」
「付録の双六で日本全土巡れるね」
「あの発想凄いですよね」
「だって藤子不二雄さんよ」
この偉大なる漫画家だからだというのだ。
「それ位の想像はね」
「されますか」
「けれどその想像を超えたのが」
偉大なる巨匠達のというのだ、藤子不二雄とは二人の同郷の漫画家がコンビを組んだうえでのペンネームであるのだ。
「インターネットでね」
「ウエブ漫画なんですね」
「そうよ、だから私もね」
「ウェブ漫画をですか」
「よく読んでるわ」
そうしているというのだ。
「本当にね」
「そうなんですね」
「そしてね」
副部長はさらに話した。
「楽しんでるわ」
「そうですか」
「それでね」
「それで?」
「そこで昔の漫画とかもね」
「あっ、連載されてもいますね」
咲も言われて応えた。
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