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星河の覇皇
第八十三部第一章 防衛ライン到達その四十一

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「しかし」
「それでもですか」
「そうだ、まだだ」
 今はというのだ。
「遅いとのことでな」
「戦速を止めて」
「そしてだ」
「通常のですね」
「全速でだ」
 その速度でというのだ。
「艦隊を進める」
「そう指示が来ましたか」
「主席閣下の決定とのことだ」
 艦長クラスもっと言えば艦隊司令クラスもシャイターンの急病のことは知らない、それでアブー跳フラームの決定を公表通りに捉えているのだ。
「どうもな」
「左様ですか」
「だからだ」
 それでというのだ。
「我が艦もな」
「全速ですね」
「それにする」
「それでは」
「敵を振り切ってだ」
 そしてというのだ。
「防衛ラインに入ってだ」
「そのうえで、ですね」
「そこで防衛ラインの施設に加わる」
「その為にですね」
「もう戦速ではなく」
「全速ですか」
「それに切り替えますか」
「そして防衛ラインに入るとな」
 艦長はこの時のことも話した。
「即座にだ」
「防衛ラインの施設ですか」
「それに入りますか」
「入ればすぐに」
「時間はないとだ」
 その様にというのだ。
「艦隊司令は言われている」
「そう言われますと」
 航海長が応えた。
「オムダーマン軍が迫っている」
「だからですね」
「そうだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「我々はな」
「急がねばならないですね」
「急がねばだ」
 まさにというのだ。
「我々はだ」
「防衛ラインが施設出来ず」
「それで、ですね」
「次の戦闘に敗れますね」
「そうなってしまいますね」
「そうなるからだ」
 このことが想像出来るからだというのだ、艦長はこのことを深刻な顔になってそのうえで航海長にも話した。
「急ぐ、艦に問題はないな」
「そちらは」
 今度は船務長が答えた。
「問題ありません」
「いけるな」
「はい、幸い先の先頭でも本艦は攻撃を受けませんでした」
「損傷もなかった為だな」
「故障もなく」
 それでというのだ。
「順調にです」
「進めていけているな」
「はい」
 まさにというのだ。
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