第八十三部第一章 防衛ライン到達その三十八
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「そして私も残虐なことはだ」
「好まれないですね」
「閣下も」
「左様ですね」
「戦争は行うが」
そして自ら指揮も執るがというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「無駄な殺戮は一切されないですし」
「一般市民への攻撃もされない」
「それが閣下ですね」
「死刑はあってもコーランに則ったものだ」
それでなければならないというのだ。
「それでいい、アッラーは血を求められるか」
「それは違いますね」
「ジハードは認められますが」
「異教徒の信仰も認められます」
即ちその権利もだ、ジズヤを払うならいいとしているのだ。
「そこが違います」
「そもそも」
「それで、ですね」
「閣下も」
「ジズヤも認めているし同じムスリムならだ」
それならというのだ。
「尚更だ」
「無闇な殺戮はあってはならないですね」
「ムスリム同士では」
「左様ですね」
「そうだ、だからだ」
それ故にというのだ。
「これまでも命じなかったしだ」
「これからもですね」
「それは同じですね」
「左様ですね」
「戦争になってもな、政治的にも一般市民への攻撃なぞ」
アッディーンは大統領つまり政治家としても話した。
「統一を考えているならだ」
「尚更ですね」
「行ってはならないですね」
「それは」
「そうだ、具の骨頂だ」
それを行うことはというのだ。
「文字通りにな」
「左様ですね」
「それで、ですね」
「政治的視野からもですね」
「一般市民は攻撃しませんね」
「民生も産業もな」
その全てをというのだ。
「今もそうしているしな」
「星系は占領しても」
「これまでの統治を暫定的にでも認めていますし」
「それで、ですね」
「ことを進めていますね」
「そうしていく、サマルカンド星系もだ」
ティムールの首都であるこの星系で戦う時もというのだ。
「戦闘の際はな」
「決してですね」
「一般市民を巻き込まないですね」
「艦隊や軍事施設は攻撃しても」
「それでも」
「そちらには手を出さずだ」
そうしてというのだ。
「戦う、そしてだ」
「統一ですね」
「それを果たしますね」
「その時も」
「そうする、勿論次の防衛ライン攻撃の時もだ」
これから行うその時もというのだ。
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