第二章
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「ずっとチンピラやってて県内の最底辺の学校でイキってたな」
「それで今も近所迷惑ばかり起こしています」
「そんなのか」
「あんな人が社長になりますと」
「まともなことにならないか」
「ですから」
「あそことの取引はか」
「あの社長でいる間は止めましょう」
こう言うのだった。
「今は」
「その方がいいか」
「碌なことにならないので」
こう言うのだった。
「そうすべきです」
「社長の情報あるか?」
「こちらです」
その社長の行いをまとめたファイルを出した、するとまともに仕事をしてこず毎日真夜中まで質の悪い面々と馬鹿騒ぎをしてだった。
家のゴミや空き缶は近所の家のゴミ箱等に入れてトラブルを起こしている、そして取引先にもぞんざいな口調と態度で手抜きの仕事ばかりだった。
それを見てだ、松浦も言った。
「課長にも話してな」
「取引を止めますね」
「そうしような」
こうしてだった。
松浦はその企業との取引を止めた、やがてその企業は社長のあまりもの酷さから取引が出来なくなり倒産した。
こうしたことが常だった、それで松浦は古木に言うのだった。
「本当にお前がいてくれてな」
「よかったですか」
「いつもサポートしてくれていてな、それでな」
こう言うのだった。
「助かるよ、それじゃあな」
「これからもですか」
「宜しくな、お前がいいならな」
「お願いします、僕もです」
古木も言ってきた。
「松浦さんがいてくれて」
「いいのか?」
「僕にその積極さや明るさはないですから」
「それでか」
「はい、これからもお願いします」
「そうか、じゃあお互いにな」
「二人でやっていきましょう、バディならです」
それならというのだ。
「一緒にやっていってこそですね」
「そうだよな」
「それなら」
「これからもか」
「一緒にやっていきましょう」
笑顔で彼に言ってだった。
彼もまた松浦を頼りにした、その彼に応えてだった。
二人で仕事を頑張っていった、やがて松浦だけでなく古木も営業部のホープと呼ばれる様になった。だが二人はそれぞれ言うのだった。
「古木がいてこそですよ」
「先輩が一緒だからですよ」
こう言うのだった、そして二人で仕事を続けていった。
後輩は頼りになる女房役 完
2023・1・18
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