第五十五話 本当の勇気その十三
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「そうなるよ」
「地獄より嫌ね」
「そしてそれはね」
「あまりにも酷いと」
「人間でいてもね」
「なるものよね」
「心が人間でなくなったら」
最早その時点でというのだ。
「人間でなくなるし」
「餓鬼になったら」
「餓鬼になるよ」
「そういうことね」
「それで餓鬼になる人は」
「そうした酷い人達ね」
「今一ちゃんが話した様な」
そうしたというのだ。
「あまりにも恥知らずで愚かな」
「そんな人が餓鬼になるのよね」
「それで死んだら」
その時はというのだ。
「もうね」
「身体まで餓鬼になって」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「ずっと苦しむんだよ」
「人間だった時の報いを受けて」
「そうだよ、それで周りの人達からはね」
「やっぱり嫌われてるし」
「死んでも悪く思われて」
そうして嫌われてというのだ。
「供養とかもね」
「心からされなかったりするわね」
「そうだよ、俺だってそんな人は親戚にいたら」
それならというのだ。
「大嫌いになるし死んでからもね」
「悪く言うわね」
「そうなるよ」
絶対にとだ、一華に話した。
「自分でもそう思うよ、それで布施餓鬼ってあるけれど」
「しないのね」
「そんな酷い人がなると思ったら」
餓鬼にというのだ。
「もうね」
「したくなくなるわね」
「絶対にだよ、そこでちゃんとするのが人ってね」
「言われてもなのね」
「しようとはね」
それこそというのだ。
「思わないよ」
「そうなのね、私はね」
「一ちゃんはどうかな」
「寛君と同じかしらね」
一華は考えつつ言った、今自分が話した様な軽蔑しきるしかない輩がなるものだと考えそのうえでの言葉だ。
「やっぱりね」
「布施餓鬼したくないよね」
「そうなるわね」
「そうだよね」
「そこで出来たら」
布施餓鬼をだ。
「凄く優しくてね」
「心が広いよね」
「そうした人よ」
まさにというのだ。
「私はそう思うわ」
「そうだよね」
「私はとてもね」
「無理だね」
「考えてみたらね」
どうしてもというのだ。
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